【ツイステ】無力な海の王子様【男主】 (ページ50)

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…… やべ、ガキ扱いすんなって怒られるかな。

そう思っていたが、セベクは顔色が戻ったらしい俺の顔を見て、すごく安心したような顔をする。

そして、俺はセベクの腕から離れ、自分で立つ。

うん、目眩もしねぇし身体も問題無い。

フィリウス「クルーウェルセンセェもありがとう。

いやぁ、常飲する薬が増えちまったなァ……。」

自嘲気味に笑うと、アズールがいきなり俺の身体を抱き締めてくる。

その身体は、小刻みに震えているようだった。

さっきの俺、相当ヤバそうに見えたんだなぁ。次から気をつけるか。

フィリウス「さて、腹も減ったし飯にするかァ。

んじゃ、バイバイお前ら～。」

そう言って手をひらひらと揺らしながら、俺は魔法薬学室をあとにした。

*******

さて、早めにフロイドのところに行かねぇとなぁ。

そう思いながら食堂の方に歩いていくと、突然俺の身体が宙に浮く。

どうせフロイドが抱き上げたんだろ。

そう思ったのだが、その割には少し目線が低い気がする。

変だと思い顔を向けると、褐色の肌と長い髪。

フィリウス「レオナセンパイ？何で俺の事抱き上げてんの？」

レオナ「俺の言ったこと、忘れた訳じゃねぇよな？

俺は、お前が欲しいって言ったんだぜ？」

俺、髪切ってゴリゴリの男子になったんですけど、その考え変わらないみたいっすね……

フィリウス「…… じゃあどうして欲しいんだよ。

言っておくけど、身体はあげないからな。」

すると、レオナは俺の身体を横抱きにする。

そして、引くほど顔を近づけてくる。

フィリウス「………… ちょっ、近いんだけど、」

レオナ「困ったもんだよなぁ。まさかこの俺がこんな小魚一匹に心奪われるなんてよ。」

そう言いながら、レオナは俺の唇を妙に優しくなぞる。

うぉ、なんだこれ。変な感じする。

レオナ「………… 第二王子の心を奪った罪、しっかり償ってもらうぞ。」

そう言って、レオナは俺の唇を奪った。