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フィリウス「ンなぁことがありつつ?
アンタがボロ出すのを待ってたんだよ、下衆野郎。」
そう言いながら、俺はジリジリと距離を詰めていく。
父親を謳い、俺の魔力で王族の権威を手に入れたクソ野郎に、笑顔で近付いていく。
フィリウス「……………… お前らもう用済みなんだよ。
じゃあな、【父上】?」
そう低く呟いて、肉片すら残らず消滅させる。
勿論、腐った権威で飯を食らう愚かな使用人も、母を騙った強欲な女も、全部を無に返す。
そして、何より俺の可愛いアズールを馬鹿にした愚かな屑共を、同じように消していく。
さて、スッキリしたところで次のステップだ。
あっちはまだ新学期が始まってねぇだろうからな。連絡すりゃすぐ出るだろ。
そう思い、俺は可愛いアズールに電話をかける。
案の定、アズールは直ぐに電話に出た。
アズール「…………おや、珍しいですね。
何か要件が?成る可く手短にしてくれると有難いのですが……。」
フィリウス「………… アズール、おれっ、
………… とんでもない、事、しちゃった……っ!」
俺は、わざと震えた声で話す。
すると、アズールは何かを察したのか、今すぐこちらに向かうと言い、電話をかけながら俺に励ましの言葉を紡ぐ。
嗚呼、なんて愛らしい……
こんな俺に、そんな優しい言葉をかけてくれるだなんて…………
暫く待っていると、アズールが指定した場所に来る。
そこには、予め用意しておいた何でもない肉片と、大量の赤。
そして、真っ赤に染る俺。
アズール「………… っ、これは一体どういうことですか?
フィリウス、何があったのか、落ち着いて説明してください。」
フィリウス「っ、おれ、…… アズールが父上に送った手紙を見ちゃったんだ。
俺と、父上に血縁関係がなかったこと。父上が俺の魔力欲しさに攫って養子にしたこと、俺の魔力で、王族に成り上がったこと。
ぜんぶ、ぜんぶ見ちゃったんだよォ…………。」
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作者名:アルビリオン | 作成日時:2020年6月7日 12時