人気歌い手は溺愛を受ける【浦島坂田船】

おこやけど。 ページ12

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浦「まぁぁぁしぃぃぃ！？」




島「ごめんごめん！！！そんな怒らんといて」




船「許しませんからね！」




坂「A、今度は俺の2人きりで出かけよーな！」




『？いーよー』





浦「早速裏切るんじゃねぇ！！」









家に帰りつくと即座に罵倒の言葉を浴びせらられる志麻。

なんか可哀想やけど、私が口出すとどうせ悪化するやろうし、黙っといた方が良さそうやな。

静かにその場を去り、自分の部屋に上がる。

パジャマと下着をもって、ギャーギャー騒ぐみんなの後ろを抜けて風呂場にむかった。









『はぁ…なんか、疲れた……取り敢えず入ろ』









下着の紐を解き、裸になると右脚からお湯につける。

ちゃぷん…と小さな音が呼応して寂しげな雰囲気が漂う我が家の風呂。


今日志麻に言われたこと。


“浦島坂田船のメンバー皆、Aのこと好きやからね”


この台詞が頭から離れない。









『わかってるんよ…わかってるんやけどさ……』









わかってる。皆が私のことを大切にしてくれていること。

こんな、ヒロインじみたこと。私には似合わんよ…









坂「なぁー！！！！Aーーー！！！！！」









『………………ちょ、、変態！！！！！』









辛気臭い面で半身浴していた時、風呂の扉が思いきり開けられさかたんが入ってきた。

思わず洗面器をなげると、さかたんの可愛いお顔にクリーンヒットする。









『と、とと、取り敢えず出て！！』




坂「嫌や！！」




『じゃあ見ないで！！！』




坂「わかった！！！」









なぜが自信満々で風呂に現れたさかたん。

私を湯船から出すよう促すと、私にバスタオルで身体を隠させ、背中を流し始めた。









坂「髪洗ったり、背中ながしてやろーかと思ってな」




『嬉しいけど…』




坂「よかった！！！ゆっくりしてな！！」




『へ？あ…ん』









さかたんがこんな嬉しそうな顔してんのに、断れない…

確かに、髪洗うの上手だし…背中をまっさーじしてくれるのが気持ちいいから拒めないな。









坂「終わりや、どうやった？」




『ありがとな、気持ちよかったよ』




坂「そっか！！嬉しいな！」









と、さかたんがよろこんでいるその後ろに強烈な殺気を感じる。

さかたんも気付いたようで、さっきまでの明るくおバカな雰囲気は一瞬にして消えうせた。









浦「へぇ〜？二人楽しくお風呂かよ、あ？」




船「まーしぃーのデートより許せませんねぇ」









あ…殺られる。

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