侑士のお迎え ページ6
「大丈夫？一応労災は降りるから安心してね」
「はい、すみません」
包帯が巻かれた足を一瞥してため息を零す
居酒屋バイトの勤務中、客が落として割れたグラスの破片が足に刺さりかなり大袈裟な出血をした。破片がまだ傷に残っているかもしれないのでちゃんとした処置は明日病院でしてもらう予定だ。
歩くと痛む足、駅まで歩けたものではない。タクシーで早いところ帰りたい
「俺車だから家まで送ろうか？」
そんな時に声を掛けたのはお店の中でかなりモテる男性スタッフ。後ろで誰かが小さくいいな、と呟いた
「いえ、ご迷惑をお掛けするわけには」
「気にしなくていいよ？」
「いや、本当に大丈夫です」
……自意識過剰ではないが、常日頃からこの人にはかなりアプローチを受けていた。彼氏います、とそれとなく拒否はしているものの、寝取れる自信でもあるのか攻めの手を緩めてくれることは無かった
きっと自分がイケていると確信しているのだろう
「遠慮しなくていいよ、タクシー高いでしょ？」
「A、そうさせてもらいなよ」
なんてことだ、女性スタッフからのお墨付きまで貰ってしまったらもう逃げのルートはない。さてどうしたものか……
「A」
困り果てた私の耳に届く、低くて安心感のある声。突然、防火扉を開けて入ってきた色男の姿に全員の目が点になった
わ、ウチのお店に侑士がいる。凄く新鮮。勝手にひとりで感動してしまった。
やはり侑士はどこを背景にしてもかっこいい。
「え、なんで来てくれたの？」
「足怪我したって見てな、来てしもうたわ」
「ああ、Twitter見てくれたんだ……」
「阿呆。これからは呟く前に連絡入れとき」
「うん」
「ほな、帰るで」
一連のやりとりは公開処刑のようだった。何故か皆黙ったままで本当に恥ずかしい。
侑士は私の腰を抱きながら皆の方を見ると一言
「いつもウチのAがお世話になってます、これからもよろしゅう、お願いします」
綺麗な微笑みでそう言い放った。これには女性スタッフもノックアウトで、ああ、人ってこんな感じで美しい者に魅了されるんだと人事のように思った
敗北を感じている男性スタッフを通り過ぎて、店を抜けたところで侑士にぴたりと密着した。夜風が心地よい
「傷、残らんとええなぁ」
「残ったら嫌いになる？」
「なるかいな……」
侑士のお迎え
「Aの彼氏マジやばい」
「イケメン過ぎる」
「どんなアタックにも靡かないわけだよ」
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くろかは(プロフ) - 「大事そうな話」が特に好きです！いや全部面白いんですけどね！！(*ﾟ∀ﾟ*) (2019年3月9日 11時) (
レス) id: e34a9a5e9f (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - びょるさん» 繰り返し失礼致します、続編に載せる予定だった四天宝寺プロポーズネタを急遽こちらで載せることになりましたので、ご連絡失礼致します！リクエスト本当にありがとうございました！ (2018年4月17日 6時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - ふゆさんはじめまして！全てのお話に目を通して頂きありがとうございます！！お褒めの言葉まで！白石君程に融通の利くキャラはいません！書きやすさに重宝させて頂いてます笑。本当にありがとうございます、嬉しすぎます。これからも何卒、宜しくお願い致します！ (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - 信玄さん» 信玄さんはじめまして！コメントありがとうございます！私もめっちゃ嬉しいです！続編でも何卒宜しくお願い致します！ (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - 涼音さん» 涼音さんありがとうございます(><)続編でも何卒宜しくお願い致します！会員登録までっっ！本当にありがとうございます！仲良くしてくださいっ！ (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろちこ | 作成日時：2018年3月6日 12時
