亜久津に電話 ページ29
寂しい夜、眠れない夜。気がつけばケータイを耳に当てている。コール音に胸が高鳴る
「俺は暇じゃねえつってんだろ」
「亜久津くん」
「んだよ」
3コールで出てくれた亜久津くんに孤独感が一気に緩和された。開口一番は必ず暴言で、なのに電話は切らないでいてくれる。そんな亜久津くんが好きだ
「亜久津くんの声が聞きたくなったの」
「そんな理由で掛けてくんじゃねえ」
ベッドに座りながらふふ、と笑ったらもっと怒られた。なんだか騒がしいところにいるみたい、取り込み中だったかな
「もしかして忙しかった？」
それとなく聞いてみれば少しだけ沈黙が続いた
「別に忙しくねえ」
その返答に少しだけホッとして、そのままたわいの無いことを話した。お互いの近況、この前美味しいケーキ屋さんをみつけたこと。今度の約束……
「亜久津はいつまで電話してるのさー？」
「亜久津先輩も一緒に話しましょうです！」
そんな声が喧騒の中から聞こえたのは電話をして30分経った頃だった。うるせえと亜久津くんが一蹴してたけどやはり誰かと、恐らく元テニス部の皆と一緒にいるみたいで、やっぱり申し訳なくなった
「亜久津くんごめんね、そろそろ切るね」
「あ？なんで謝んだよ」
「邪魔して悪かったなあって」
じゃあ今度ね、そう言って終了ボタンを押そうとしたその時、
「待て」
静止の声を掛けられて指が止まる
「ん？」
「今お前は家か？」
相変わらず騒がしさを背景にして、そう尋ねる亜久津くん
「そうだよ、これから寝るところ」
布団に潜り込んでそう答えた。亜久津くんのおかげでようやく眠れそうだ。お礼を言えば少し黙する亜久津くん。少しして高圧的なような、優しいような、そんな声が鼓膜を揺らした。
「今から行ってやる。寝んじゃねえぞ」
「え……？」
「聞こえてんだろ、2度は言わねえ」
ビックリし過ぎて頭がついていかない。亜久津君が、来てくれる？そんなに嬉しいことがあっていいのだろうか
「無理しないで、千石くん達と一緒なんでしょ？」
少しだけ遠慮してみた
「テメェ……」
「ん……？」
しかし何だか不機嫌な様子の亜久津くん。少し動揺しながらも次の言葉を待った。
「この俺に電話しておいて、責任も取らずに寝る気か？あ？」
その言葉にビックリして、思わずベッドから転げ落ちそうになった。
亜久津に電話
「アララ、亜久津ったら電話だけじゃ物足りなくなっちゃったんだ」
「うるせえ！」
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くろかは(プロフ) - 「大事そうな話」が特に好きです！いや全部面白いんですけどね！！(*ﾟ∀ﾟ*) (2019年3月9日 11時) (
レス) id: e34a9a5e9f (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - びょるさん» 繰り返し失礼致します、続編に載せる予定だった四天宝寺プロポーズネタを急遽こちらで載せることになりましたので、ご連絡失礼致します！リクエスト本当にありがとうございました！ (2018年4月17日 6時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - ふゆさんはじめまして！全てのお話に目を通して頂きありがとうございます！！お褒めの言葉まで！白石君程に融通の利くキャラはいません！書きやすさに重宝させて頂いてます笑。本当にありがとうございます、嬉しすぎます。これからも何卒、宜しくお願い致します！ (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - 信玄さん» 信玄さんはじめまして！コメントありがとうございます！私もめっちゃ嬉しいです！続編でも何卒宜しくお願い致します！ (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - 涼音さん» 涼音さんありがとうございます(><)続編でも何卒宜しくお願い致します！会員登録までっっ！本当にありがとうございます！仲良くしてくださいっ！ (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろちこ | 作成日時：2018年3月6日 12時
