仁王が頑張る：★ ページ13
「A、一緒に帰らんか」
部活終わり、部室で帰り支度をしていた私にそう声を掛けたのは仁王君だった。
ガヤガヤとしていた空気が一瞬にして静まったような気がする
「方向一緒だったっけ？」
誰かと話しながら、流れで一緒に帰っていることはあったけど、わざわざ誘われたのは初めてで少しだけ驚いた
「……」
私の質問に黙った仁王君は何故か視線を私の後ろに彷徨わせる。何かを目で追っているような気がして振り向くと私の後ろにいた柳生君が何かを隠す素振りを見せた
「何か隠した？」
「いいえ？」
眼鏡の位置を直す柳生君に首を傾げながらも前を向き直る
「お前さん家の方角の店に用があってな、道案内も兼ねて一緒に帰ってくれんかの」
「成程ね、うん、一緒に帰ろ」
まるでカンペでも見たかのように、突然饒舌になった仁王君に快諾して2人一緒に各々の荷物を持った
「それじゃ皆お疲れ様！先に帰るね！」
「ああ、気をつけて帰ってね」
「何かあったら仁王に頼るんだぞ」
「A先輩、通り道に最近お化けが出るらしいんで仁王先輩と手繋いで帰ったほうがいってえ！！何するんすか！」
「おまんは黙るぜよ」
何故か歓迎的にお見送りをしてくれる皆に手を振って、何故か怒られてる赤也君を心配そうに見れば仁王くんに引っ張られて帰路を急かされた
「今日何か皆おかしいね？」
「いつもの事じゃ。気にするな」
夕日に当てられた帰り道を2人で歩いて、くだらない事を話しながら歩いた。
後ろから視線を感じるのは気になるけど、もしかしたら本当にお化けがいるのかもしれない。
もう少しで家に着くという頃に、仁王くんが突然真面目な顔でこちらを見た
「Aは、その……」
「ん？なぁに？」
「す、好きな男とか、いたりするんか」
真面目な話かと思えば、訊かれた色恋系の質問に普通に驚く。
「うーん、いないなあ」
「そ、うか！ならウチの部だと誰が好みじゃ？」
「えー難しいなぁ。柳生君とか優しいよね」
適当に答えると後ろでガタリと音がした。
「柳生……」
少し気に入らない様子の仁王君。どうやら負けん気が強いみたいだ。
「ところで、仁王君は好きな人いるの？」
話題を逆に振れば立ち止まった仁王君に合わせ、次に放たれる言葉を、私はただ待っていた
仁王が頑張る
(仁王君、距離を空け過ぎですね)
(うはぁ、もどかしいっす！)
(しっ、赤也、声が大きいぞ)
(しっかしアイツ急に奥手だよなぁ)
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くろかは(プロフ) - 「大事そうな話」が特に好きです！いや全部面白いんですけどね！！(*ﾟ∀ﾟ*) (2019年3月9日 11時) (
レス) id: e34a9a5e9f (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - びょるさん» 繰り返し失礼致します、続編に載せる予定だった四天宝寺プロポーズネタを急遽こちらで載せることになりましたので、ご連絡失礼致します！リクエスト本当にありがとうございました！ (2018年4月17日 6時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - ふゆさんはじめまして！全てのお話に目を通して頂きありがとうございます！！お褒めの言葉まで！白石君程に融通の利くキャラはいません！書きやすさに重宝させて頂いてます笑。本当にありがとうございます、嬉しすぎます。これからも何卒、宜しくお願い致します！ (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - 信玄さん» 信玄さんはじめまして！コメントありがとうございます！私もめっちゃ嬉しいです！続編でも何卒宜しくお願い致します！ (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - 涼音さん» 涼音さんありがとうございます(><)続編でも何卒宜しくお願い致します！会員登録までっっ！本当にありがとうございます！仲良くしてくださいっ！ (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろちこ | 作成日時：2018年3月6日 12時
