緋炎と桜花 #21【煉獄杏寿郎】【鬼滅の刃】

#315 猫舌な彼女 ページ18

「じゃ、私は朝ごはんをとって来ますね」

都希は席を立つ。
蝶屋敷の食堂はセルフサービスだ。
自分でお盆を持って台所に行き、
もらって、食べたら食器を返しに行く。

「今日のおかずはなんでした？」

都希が煉獄に訊く。

「水餃子だ。もちもちして
美味かった♡」

「水餃子！美味しそう♡」

都希がそう呟いた時、彼女の目の前に
どんっ！と一人用の土鍋が置かれた。
それを持って来たのは蜜璃だ。

「はい、都希ちゃん、あなたのごはんよ！」

「蜜璃ちゃん、私、自分で持って来たのに…
って、これ、お粥？」

「そうですよ、この三日間、点滴だけで
寝てたんですから最初はお粥ですよ。
じゃないと胃がびっくりしますよ！」

しのぶに嗜められるも、

「えええ〜私も水餃子食べたいです〜！！」

都希がイヤイヤするように首を振る。

「ワガママ言わないの！！」

「ふえ〜ん……」

グズグス言いながら、土鍋の蓋を開けた
都希は一瞬、怯んだ。

「あっつい！！」

そう、お粥は熱々だった。
そのお粥を持ってるレンゲで一口掬うと、
ふーっ、ふーっと激しく息を吹きかけた。

「都希、何してるんだ？」

「何って、お粥の熱を逃して冷ましてるんですよ。
私、猫舌って言ってましたよね？」

「あ、ああ、確かに聞いたことあるが…」

煉獄は確かに聞いたことがある。

「舌と顎の上を火傷しないためです！
だから私は冬でもあんまり
熱いお茶は飲みません！
私の最高温度は六十度です！！」

(最高温度まであるのか。
猫舌かー、可愛いなー♡)

煉獄はニコニコしながら
都希を見守っている。
都希がお粥を時間をかけて食べ終わって
冷たいお茶を飲んでたところに、

「「都希さーん！！」」

産屋敷家で世話になっていた
隠のれんげとつゆが食堂に来た。

♪───Ｏ(≧∇≦)Ｏ────♪

都希ちゃんは猫舌。

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次回より【緋炎と桜花 #22】
に移行します。
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次回の更新は
10月7日の20時、
#316 君を見つめてる
の1話のみの更新です。

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