緋炎と桜花 #1【煉獄杏寿郎】【鬼滅の刃】

#14 胸の怪我 ページ15

「そう言うことで、煉獄さん、
軽率な行動は避けてください」

しのぶはにっこりと笑う。
でも目は笑ってない。
美女が笑うと怖い。怖すぎる。

「ところでお嬢さん」

しのぶは都希には優しく
微笑みかけた。

「胸をお怪我してますのよね。
鬼の爪には毒があるものがあります。
早く毒消しの薬を飲んで、それから
怪我の手当しますから、来てください」

「いえ、見ず知らずの私を助けたりして
ご迷惑ではないですか？」

都希が恐縮して言う。

「そんなこと言ってる場合じゃないです！
下手したら死んじゃいますよ！
さ、上がってください」

しのぶの剣幕に押されて都希は折れる。

「……わかりました。お邪魔します」

「しのぶさん、怪我人はどこですか！？」

そこにこの蝶屋敷で働いてるアオイが来た。

「ああ、アオイ。誰から聞いたの？」

「煉獄さんの鎹鴉の要です。
すでに病室で待ってます」

「じゃあ、私は解毒薬を調合していくから
アオイ、あなたはこの人の怪我の手当てを
お願いします」

「はい！では、こちらにいらしてください！」

「はいぃぃ！！」

都希はそのままアオイに手を掴まれ、
ひきずられるように連れて行かれた。

それらのことは、あっという間で。
都希が連れ去られるのを
煉獄は呆然として見てることしか
出来なかった……

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