初めまして無惨様 ページ1
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父上に、無惨様のお話相手になってくれと頼まれた。最初はそれだけだった。
『…えっと、こんにちは、無惨様!』
第一印象。
父上から最初、病弱だって聞いてたから、余り驚かなかったけれど、兎に角顔色の悪い人だと思った。後、冷たい目が怖かった。幾ら喋りかけても、無惨様のその冷たい表情が変わることは無かった。
「また明日も頼むよ。」
『え、え〜……。』
だから父上からまた明日もって言われた時、私は凄く嫌がった。だって無惨様、怖いし、話しかけても無視されるし。
そう父上に言うと、困ったように笑って「あの方は不器用なだけなんだ」と言った。
しょうがない、こうなったらヤケクソだ!
そう思って、私は次の日も、また次の日も、更に次の日も、無惨様の部屋に行ってひたすら話しかけた。
無視されたってめげない、めげないんだから!
『そ、それでですね?』
「おい。」
『しゃっ喋ったああああ!!?』
「騒々しい女だ、何処までも騒々しい。私だって人間だ、喋る。そしてお前は何故毎日ここに来る、鬱陶しい。」
鬱陶しいー!!?心外だ!私だって来たくて来てる訳じゃないのに!!
『むっ、無惨様が!御友人が居られないようでしたので私が毎日こうやって喋りに来ているんでしょう!』
「別に頼んでいない。それに友人など居た所で邪魔になるだけだ。もう帰れお前は、煩い。二度とここに来るな。」
『そうやって強がったっても無駄ですからね!父上から聞きました、不器用過ぎて友人が居ないって!』
「………友人の一人くらいはいる。」
『今の間は何です?図星何じゃないですか?』
それを言えば、初めて無惨様は表情を変えた。眉間にシワを寄せて、私の顔を見ていた。
うーわ、もしかして凄く怒ってる?
殺されるかもしれない、無惨様は怒ったら直ぐに暴力を振るうらしい。だから誰も無惨様には近づかない。
私の命日は今日か、今日なのか……。
もう殺される覚悟は出来た、うん。出来た気がする。
「ならお前が私の友人になれ。」
だからまさかそんな事言われる何て、想像もしていなかった。
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みーな - マジレスのようになってしまうのですが、平安時代の女性は一般的には他の男性に顔を見られたらその人と結婚しなければならないそうです。あまり物語が時代と一致してないように感じました。でもとても内容が面白かったです!きつい言い方になっていたらすみません、、、 (2020年5月29日 22時) (レス) id: ad46730e86 (このIDを非表示/違反報告)
mito(プロフ) - すっごく好きなので更新お願いします!一つ聞きたいのですが、この話は完結しませんよね?しつこいようですが、もし、完結してないのでしたら更新お願いします!楽しみにしていますよ (2020年4月15日 14時) (レス) id: ebda06392e (このIDを非表示/違反報告)
イツキ - こういうお話すごーく好きです。応援しています! (2020年2月28日 22時) (レス) id: a90c8d5aa0 (このIDを非表示/違反報告)
よしの(プロフ) - muitirou?さん» まずは見て下さってありがとうございます!そしてお気に入り登録ありがとうございます!沢山更新します!書き殴ります! (2020年2月15日 0時) (レス) id: 13b10a50cb (このIDを非表示/違反報告)
muitirou?(プロフ) - お気に入り登録しましたー!たくさん更新してくださーい! (2020年2月14日 23時) (レス) id: 2ddfbc574e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御薙(みなぎ) | 作成日時:2020年2月13日 23時