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- 約2年前 -


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( ………うっ、わあ )


慣れない。来て早々感じたのはこれである。友達に " 人数合わせとして来て! " とお願いされ来た世間で言う " 合コン " 。こういう場とは疎遠だった私にはやっぱり合わず はあ と溜息を吐きながら ごくり とビールを飲み干す。

「 うわ、凄い飲みっぷりやな〜〜 」

そう言って笑うのは、赤髪の男の人。……さっき自己紹介していた様な? そう思い じっ と顔を見つめるも思い出せなくて。そんな私に 「 あれ、もしかして覚えてない……? 」 なんて聞いてくる男の人の言葉になんの躊躇いもなく頷けば 「 マジか〜 」 なんて笑いながら言ってくる。


「 もう1回言うからちゃんと覚えといてな?俺は坂田、坂田悠! 」
「 坂田、悠、」
「 そう!皆からは さかたん って呼ばれてるから気軽にさかたんって呼んでくれてええよ 」
「 坂田さん 」
「 …… 」
「 ………………さかたん 」


坂田さ、……さかたんの言われた通りの渾名で呼べば ぱあっ と明るくなる表情。なんだか犬みたいだな それが彼の第一印象だったのを覚えている。

「 君は確か、白崎Aさん、やんな 」
「 あ、はい、そうです 」

……さっきの皆とは違う簡潔な自己紹介だったのに、覚えていたのか。なんてぼんやりと思っていれば目の前に差し出される掌。何のことか分からず黙っていれば 「 仲良くなった証として握手! 」 なんて言って握手を求めてくる。

果たして握手をする必要はあるのか そう思いながらもさかたんの手に私の手を重ねる。そうすれば満足したような笑みで 「 ん!これから宜しくな! 」 なんて言って腕を上下にぶんぶんと降ってくる。


「 ちょ、痛い!痛い! 」
「 えっ?!ああ、ごめんな 」


_______ これがさかたん もとい 大好きだった人との出会いである。


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高瀬その(プロフ) - Air-さん» ひい、嬉しい…有難う……;; (2017年11月27日 1時) (レス) id: c56a2fa634 (このIDを非表示/違反報告)
Air- - そのちこれ最高だよ… (2017年11月26日 0時) (レス) id: a1b877d6ed (このIDを非表示/違反報告)
高瀬その(プロフ) - ririさん» そう言ってもらえて嬉しいです;;もっと続きが気になるようなお話を書けるように頑張りますね…!(?) (2017年11月26日 0時) (レス) id: c56a2fa634 (このIDを非表示/違反報告)
riri(プロフ) - とても面白いです!続きが楽しみです´`* (2017年11月20日 23時) (レス) id: 03ef9af3da (このIDを非表示/違反報告)
高瀬その(プロフ) - 初音さん» こちらにもコメント有難うございます〜!;;れ、連打ですと…?!なら159票分の評価は全て初音様が…?!!?( 違う )最高と言ってもらえて嬉しいです有難うございます〜(;;)!これからも初音様に最高だと思ってもらえる様に頑張りますね!(?) (2017年11月20日 18時) (レス) id: c56a2fa634 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:高瀬その | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年11月7日 0時

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