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「 ああ、でも怖がらんでええよ?俺は君の嫌がる事は何一つせえへん 」
「 なら家に帰らせてくれませんか 」
「 ……んー、ごめんな。それは出来ひん 」


「 だってやっと手に入れる事が出来たんやから 」なんて言って私の頬をゆっくりと撫でてくる男の人。

それは唐突の事で、思わず びくり としてしまう。


「 ……あ、そういやまだ名乗ってなかったな。センラ、って言えば分かるやろうか?……ふふ、一度君の歌も歌わせてもらった事あるんよ、" 有栖。" ちゃん。」


センラ、それはもう有名な歌い手で浦島坂田船という四人組のグループで活動している。

……ああ、やっぱり なんて納得してしまって。やっぱりこの声はセンラさんだった、のか。


それにしても、何故私が 有栖。だって事を知っているのだろうか。顔出しなど一切していないと言うのに。



「 なあんで俺が君の事を知ってるんか、とでも言いたそうな顔やな 」
「 ……………… 」
「 教えたろか?その代わり、君の本名教えてくれるんなら、な 」
「 ……お断り、します、」



信用できない、……のはまあ当たり前だが怖い。センラさんと会うのなんて初めてだというのに、……ううん、ましてや私は歌い手さんと会ったことなんて無いというのに。


そんな人に名前を教える、なんて出来るわけがない。



「 …………うん、やっぱりええわ 」
「 は……? 」
「 その、反抗的な態度、……かと思えば少し怯えてるのか震えているその瞳、全部全部俺だけのモノにしたい 」



そう言った後、顔を近付けてくるセンラさん。

私に反抗する隙なんて与えない、と言った風に私の唇にセンラさんの唇が当てられて。


唇と唇が離れれば何事も無かったかの様に「 さっ、ご飯食べよか。有栖。ちゃんも早くおいでや 」なんて言って部屋を出ていってしまうセンラさん。

一方の私は突然の事で唯々驚く事しか出来なくて。



( …………誘拐、されて、キス された? )



今までの歌い手としてのセンラのイメージが崩れた瞬間。

どこか逃げられる場所は無いのか、と思っても何処にも無くて。


とりあえず立ち上がり、ご飯を食べるであろう部屋へと移動した。


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朝食→←誘拐



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くっしょん(プロフ) - 面白かったですううううう!作者さんもしやセンラー?(* ' @ ' *) (2018年7月20日 6時) (レス) id: befdedf8a6 (このIDを非表示/違反報告)
光希(プロフ) - めっちゃ面白かったです!!これからも更新楽しみにしています!! (2018年5月20日 13時) (レス) id: cfe2cc8d41 (このIDを非表示/違反報告)
月読命 - 更新頑張ってください! この作品大好きです!! (2018年5月13日 15時) (レス) id: 3990fcd378 (このIDを非表示/違反報告)
高瀬その(プロフ) - 魔界の帝王様。さん» 返信がかなり遅くなってしまい申し訳ございません;またコメント有難うございます!そしてTwitterのフォローも有難うございました…!;;そう言ってもらえて嬉しいです〜!更新頑張ります…! (2018年4月24日 17時) (レス) id: f2f4556022 (このIDを非表示/違反報告)
高瀬その(プロフ) - 八神さん» 返信がかなり遅くなってしまい申し訳ございません;またコメント有難うございます!わー!面白いと言ってもらえて嬉しいです!面白すぎて禿げた…?!……脱毛剤いりますか???(え) (2018年4月24日 17時) (レス) id: f2f4556022 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:高瀬その | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/8ef4f72c271/  
作成日時:2018年1月9日 13時

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