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それは突然のことだった。
お昼休み、お手洗いを済ませて教室に戻ろうとしたところで 自分を呼ぶ声がした。
「青緑」
「え、あ……草川くん、」
彼が学校で話しかけてくることは、まず珍しいことであって。
ドギマギしつつ、平気な素振りで どうしたの？なんて言うのが精一杯。
やけに難しい顔をして首を掻いた彼は、やけに小さな声で話し続けた。
「……今日は一緒に帰ろう？」
「あ……うん、」
「……部活終わるまで、教室で待ってて？ 外、暗いから」
「うん。わかった」
「……じゃ、また」
ようやく目を合わせてくれたと思えば、それは気のせいだったのかもしれないと感じるほど、素早く逸らされて。
次の瞬間には、彼は私に背中を向けて歩き出していた。
カラリと音をたてて開いた扉から、顔を覗かせた草川くん。思わず口元が緩んだ。
「暇だったよな」
「ううん。そんなことないよ」
一番窓際の席に腰掛けていたわたし。
その隣まで歩み寄ってきた彼は、ひとつだけ開けられた窓と、風になびくカーテンを見て、少しの間 動きを止めて。
「……見てた？」
「……見てた、」
「ふふ……そっか」
少し恥ずかしそうに笑った草川くんのその表情は、初めて見るもので。
ボールを追いかける草川くんは、いつも楽しそうで、キラキラしてる。
本当に好きなんだなあって、見てる私までわくわくしちゃうくらい。
いつ見ても、どんな表情の貴方も好き。なんて、考えただけで恥ずかしくなった。
口になんて、できるはずがない。
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ちよこ(プロフ) - 草村 みゆさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると、書いていてよかったなあと思えます(; ;) 嬉しいです(; ;) 気まぐれな更新が続くかと思われますが、今後ともお付き合いくださると嬉しいです！ (2017年10月9日 23時) (
レス) id: 96b79ece7b (このIDを非表示/違反報告)
草村 みゆ(プロフ) - この話すごく好きです！ 続きも楽しみにしてます＼(^o^)／ (2017年10月1日 17時) (レス) id: d19d8cf885 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちよこ | 作成日時：2017年8月16日 19時
