四十話 ページ40
ころんside
Aと話して少しした。時間的に、そろそろ帰らないと怒られるかも。
…しょうがない、もう帰るか。
ころん「A、僕そろそろ帰…」
「A」
『え…』
僕の言葉は、誰かによって遮られた。
声のする方へ視線をやると、Aに似ている女性が立っていた。Aの母親だろう。
Aと似て顔がすっごい良かったんだけど、その顔は怒りに満ちていた。
Aはその姿を見て、顔色が青ざめていた。
「A、どういう事？ なんで家に男なんているの」
『母さん、私昨日から言ったでしょ…？ もしかしたら友達が遊びに来るかもって、』
Aの態度が弱々しいのに疑問を抱いた。
何故、Aはこんなに怯えているのだろう、と。
しかし、次の瞬間、その理由がわかった。
「知らないわよ！！ 今すぐ出て行きなさい！！！」
怒り狂った表情で、部屋中に声が響き渡った。
Aが焦った様子で僕の腕を掴み、部屋から出ようとする。
『早く行こうっ、』
ころん「え、でも…！」
『大丈夫だから！』
Aの部屋を見ると、Aの母親が部屋を荒らしまくっていた。
椅子を蹴って、服を投げて、物を床に叩きつけて。
全部、Aの物なのに。Aの使っているものなのに。
そうモヤモヤしながらも、Aの家を出た。
『…ごめんね、その…』
ころん「ううん、大丈夫。…大変、なんだね、」
『うん…でも、慣れてるから。全然平気』
ころん「でも…Aのもの…」
さっき、いろんなものが壊れているのを見た。
鏡が割れていたし、本は壁に叩きつけられてページが破れているのが見えた。服だって踏み荒らされてしわくちゃになっていた。
あの後片付けをするのは、きっとAなんだろう…
そんな事を考えていると、僕の表情が暗くなっていたのか、Aが僕の手を取った。
それに、無駄に意識をしてしまって。
カッとなって、耳がやたらと熱くなった。
いや、不意打ちはずるいでしょ…
『…家まで送って行くよ。ほら、行こう？』
そう言って、優しくはにかむAの顔は、無理して笑っている気がした。
一緒に帰っているものの、会話は弾むことなく。
僕は思い切って、思ったことを聞いた。
ころん「あの、さ。A、不謹慎だと思うけど、…Aのお母さんって、いつもああなの？」
Aは驚いた様子はせずに、静かに頷いてくれた。
そして、Aは語り始めてくれた。
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あじゅき(プロフ) - リンさんコメントありがとうございます！！そう言っていただき、私も嬉しいです！これからもよろしくお願いします！！ (2021年10月24日 23時) (
レス) id: e43a74c31a (このIDを非表示/違反報告)
リン - このお話好きなので、書き方が好きなので、新しいお話読めて嬉しいです！遅れましたらが、初コメひつれいしました。頑張ってください！ (2021年10月24日 22時) (レス) id: 7fbb50c056 (このIDを非表示/違反報告)
リン - あ (2021年10月24日 22時) (レス) @page40 id: 7fbb50c056 (このIDを非表示/違反報告)
あじゅき(プロフ) - さところさん、コメントありがとうございます！そうですねー、醜形恐怖症とは、外見上の欠点にとらわれること、でしょうか。外見での些細なことが気になり、生活に支障をきたしてしまう、という事です。わかりにくくてすみません、、これからもよろしくお願いします！ (2021年10月24日 19時) (レス) id: e43a74c31a (このIDを非表示/違反報告)
さところ - めちゃくちゃ面白いです‼︎醜形恐怖症って何ですか？よければ教えてください。あと言い忘れてました、はじめまして。これから頑張ってください‼︎ (2021年10月23日 22時) (レス) @page24 id: 6a3452bb65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あじゅき | 作成日時：2021年10月14日 21時
