家の子達がイケメンとか聞いてない!

その三匹 ページ4

『おん？鬱か。おいで』

ミャウと鳴くと膝に擦り寄る。青っぽい黒猫。この子は鬱だ。あ、名前だよ？鬱くんって名前の家族なんだよ?いや、最初は流石に鬱って名前にするのも‥って思ったんだけど余りにも鬱オーラを放ってるもんだから‥つい、ね。

「ブー!」「キャンキャン!」「バウッ」

鬱に構っていると家の子達はめっちゃ騒いで鬱をどけようとしてくる。何でかは知らないけどこれは日常なんだよね。一方で鬱は自慢気に私のお腹に擦り寄る。うん、可愛い。

「めう」

『あ、マンちゃん。おいで〜』

めうと鳴くと膝に乗ってくるこの子。マンちゃんは狐だ。小学4年の時に家族になったのだ。あ、鬱は強制的に下ろされた。にゃアァンって可愛い声をあげながら。マンちゃんはめうめうと鳴きながら手をペロペロと舐めてくる。それにグルッペン達が吠えるけど寧ろドヤ顔で更にめうと鳴いた。

『そういえば、ゾムはどこ？』

棚の上にある水槽を見上げながら皆に聞くと足元に何かが当たった。

『ロボロ、ゾムの場所知ってるの？』

ハムスターボールに入ったロボロがコクンと頷く。てか、口にいっぱいご飯を入れてるし…。本当に食いしん坊なんだから‥。

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