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笑う彼女の桃色の瞳には有無を言わせぬものを感じた。いや、確かに此処に来れたなら出れる事も上手くいけば出来るだろう。だが、何故。
「なんで俺を連れ出そうとするんや？俺に価値なんて無いやろ。」
思っている事を口にした。真実だ。仮に、俺が狼人間ならば力になるだろう。強い牙を持っていれば人を噛み砕ける。強靱な爪を持っていれば切り裂くことも出来る。だが、俺にあるのは丸い物を見れば豚に変身する。少し鼻が良い。ただそれだけだった。外に出て丸い物を見てしまえば直ちに豚人間になる。醜い姿に人々は逃げ惑うだろう。俺を殺してくるかもしれない。
俺を出して良い事など無い。
そう言う俺に彼女は近づいて何も言わず頭に手を乗せた。
「…？！」
『分かっていないな。君自身にどれほどの価値があるのか。君に行った実験を別の人間に行うとする。掛け合わせた動物が狼ならば蛇ならばライオンならば、強靱な力を持った彼等は戦争に使われてしまう。』
「……戦争…に？」
あぁ、と彼女は一つ頷いて言葉を続けた。
『君に行われてきた実験は新たなる生物兵器を生み出す実験だ。そして、君は唯一無二の成功結果。だが、研究員達は君に色んな実験を行い過ぎて何が君をこんな風にしたのか分からないらしい。そして、国王からは費用の削減を命じられている。だから研究員達は君を解剖して隅々を調べようとしているらしい。』
「俺は…死ぬん…か？」
そうなるな。と言う彼女。その瞬間、俺はとてつもない恐怖に襲われた。いやだ、死にたく無い、頭の中でループする言葉。何故、あそこまで死んでも良いと思っていたのに。いっそ死んでしまえば楽だと思ったのに。何故。
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ぱぁ - Mエミ最高です…！一ヶ月に二回は読みにきてますw (2020年8月19日 15時) (
レス) id: 3f15dcefd5 (このIDを非表示/違反報告)
階梯(プロフ) - リクエスト、お答えしてくれてありがとうございます！凄い面白かったです！続編も頑張ってください (2020年3月1日 8時) (レス) id: 98e981bcd0 (このIDを非表示/違反報告)
階梯(プロフ) - 鏡さん» ありがとうございます！楽しみにしてます！ (2020年2月25日 6時) (レス) id: 98e981bcd0 (このIDを非表示/違反報告)
鏡(プロフ) - 階梯さん» 初コメありがとうございます!リクエストお受け致します!!トントン編が終わるまで暫しお待ちを!! (2020年2月24日 21時) (レス) id: 8609e55ade (このIDを非表示/違反報告)
鏡(プロフ) - 南雲さん» ありがとうございます!がんばります (2020年2月24日 21時) (レス) id: 8609e55ade (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鏡
| 作成日時：2020年2月13日 11時
