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「Aがエリちゃんに個性を？」
夜、教員寮に戻る道すがら待ち伏せしていた通形と帰路につき伝えられた事を復唱する。それは色々と驚く内容であった
「あ、悪い意味じゃなくてですね！エリちゃんの悪夢をAくんが消してあげたっていう…」
「悪い意味じゃないことくらいわかってる。Aの目は？」
「少し血を流してましたが問題ありません。今もちゃんと見えてますよ」
「そうか」
血を流してる時点で問題なくはないのだが見てきた今までが中々に酷かったから軽傷の範囲内と思ってしまう
視力がきちんとあって元気にしてるのであればひとまずいいだろうと結論づける
それよりも、Aが自発的に個性を使ったことに意味がある
「エリちゃんの悪夢を…」
「はい、魘されてたのをどうにかしたかったみたいですよ」
「そうか」
同じ相槌に込められたのは少しの喜び
Aが他人の為に個性を使う
この事がどれだけ大きなことか
自分の記憶を消すに必死だった過去から、
誰かの恐怖を和らげる為に
大切な人の安寧を願って行使された優しさに
相澤の口元は自然と緩んだ
人は、誰かのために行動できた時
喜びを得られることもある
幸福感を、存在意義を何かしらを感じられる
Aにもそのどれかが感じられたならと思う
Aの個性は誰かのためになるのだと
悪いものではないのだと
Aが思えたらいい
「でも、あの反動はどうにかならないものですかね…やっぱり見てて心が痛くなります」
「そう、だな」
記憶を消す事には大きなリスクがある
頻繁にやらせたいわけではないが
Aが己の意思で使いたいと思った時、あの痛みを少しでも緩和させてあげられたら、と思う
「…そもそも、ヒーローでもないAは個性の使用は原則禁止だ。そんな環境にもう置く気はない」
「あ！そっか…俺らと同じ立ち位置で考えてました！そうだったそうだった！」
自分も忘れかけていたがAはヒーロー科生徒ではない
頻繁に使う事などこれからなくなっていくのだ
「制御する為の訓練はさせるつもりだが、無闇矢鱈に使わせるつもりは無い」
「ですね」
Aの夢は医者だ
その夢に向かって迷わず歩いて行けるように
すぐ近くで支え見守りそして見送るだけだ
光の向こうへまっすぐ進んでいく背を守るだけ
「早く寮帰って寝ろ。何時だと思ってる」
「だって！寮独りだから寂しいんですよ！」
「お前が来るとうるさい」
「ひどい！」
ふと恋しくなり相澤は歩調を早めたのだった
．
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みけいぬこ(プロフ) - レインさん» コメントありがとうございます！私も気づいてすぐ更新したのですが何故かすぐ非公開になってしまって汗また載せましたのでよろしくお願いします( т т ) (2022年10月31日 2時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - スズレカさん» コメントありがとうございます💦何度か載せてるのですが何故か非公開になってしまって。上げ直しましたのでご確認お願いします！ (2022年10月31日 2時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 突然すみません！最近の更新話で3の次が5になっていて4が抜けていて話が飛んでいるような気がします。私側の不具合でしたらすみません💦 (2022年10月28日 22時) (レス) id: 569c36d262 (このIDを非表示/違反報告)
スズレカ(プロフ) - 初コメ失礼します。Himmelhoch uitramarinの4話目が非公開になってるかもしれません（違ったらごめんなさい）。いつも楽しみに待ってます。更新頑張ってください！ (2022年10月28日 21時) (レス) id: d908ec33e4 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - せつなさん» 修学旅行おかえりなさい！更新させていただいております！比較的ほのぼのライフを送っています笑楽しんでもらえてますと幸いです*.(๓´͈ ˘ `͈๓).* (2022年10月28日 5時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年10月6日 14時
