第1回AB合戦 ページ26
＿＿…
「……ん、…」
微睡みの覚める心地良い瞬間
このままもう一度眠りに身を任せると気持ちいいのは何故だろうか
「んにゃ！起きたかにゃ？」
「ナイスタイミングだな。匂いに釣られたか」
耳元で聞こえた元気な声に思わず眉をひそめ、ウザったそうに白藤の耳がピクピクと動く。少しドスの効いた声の主は「ブラドを呼んでくる」と言って遠ざかっていった。ブラド…、とは何だったのか
「…、せん、せ……」
「まだ寝ぼけてるにゃ」
「無防備な姿、そそるわね…この子も唾」
「やめてください、ピクシーボブ。氷叢はまだ未成年です」
「！わかってるわよぉ！！」
一際甲高い声が聞こえAは耐え切れず二度寝を諦め身体を起こす。よく寝たような、でも倦怠感が抜けない重い身体を起こし、明るさにまだ慣れない目をパシパシと数回瞬きし、現状を理解しようと脳を働かせる
「起きたか、氷叢」
「…相澤、先生……」
真っ先に視界に入ったのは黒で統一された相澤。その隣にはかわいい猫の手を突き出す姿のラグドール。初めの声の主は彼女だろう
「訓練で気を失ったんだよ。起きたならひとまず腹ごしらえにゃ！今マンダレイがもってきてくれるから！」
「あ、りがとう…ございます」
そう言って楽しそうに小走りして先の部屋に駆け込んでいく。プロヒーローで歴もそこそこにある人にしてはなんとも童心溢れる姿なのだろうとぼんやり思う。そうして周りに目を向け、その見覚えの無さにここはどこだろうと疑問が浮かぶ
自室とあてがわれた大部屋もまだ見慣れたというわけではないのだが
「ここは救護室だよ。俺達と訓練して気絶したの覚えてるか」
「…はい、？」
「どっちだ」
首を傾げながら返事をしたから相澤に呆れのこもったため息と言葉をもらった
A自身記憶が曖昧になってしまっていてよく分からなかった。訓練をしてたのは覚えてて前日の寝不足もあって色々朦朧となってしまっていた
「(何か、話をしていたような…)」
「氷叢ーーー！？目覚めたかぁぁあ！！！」
考え事をしていた矢先、岩にぶつかったような衝撃とあたたかな温もりに包まれそうして次にものすごい圧迫感にAの意識は再び夢の中に落ちかけた
「ブラド、入ってる。力緩めてやれ」
熱すぎる我らがブラキン先生の抱擁にAは為す術なくされるがままとなっていた
夕飯だというカレーを食べるのに1時間くらいかかってしまったのだった
．
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みけいぬこ(プロフ) - 早桃さん» ありがとうございますっ！！更新強化していこうと思ってて他の作品とは少し違う視点でいこうと思うのであたたかく見守っていただけますと嬉しいです！ (2023年1月29日 11時) (
レス) id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - やばいめっちゃ好きです！！大好きです！これからも無理せずに更新頑張って下さい！応援してますぅぅぅ！ (2023年1月29日 10時) (レス) @page48 id: 363e501944 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 千椛さん» コメントありがとうございます！ここを楽しみにしてくれてる人がいて喜びに震えております！頑張ります！ (2022年12月7日 11時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
千椛(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！！ (2022年12月6日 22時) (レス) @page31 id: f9704de043 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 月の光さん» コメントありがとうございます！魔ってました( º^º; )修正致しました！ご指摘ありがとうございます！氷叢くんいつか混沌に巻き込まれていくのですがなるべく穏やかにがんばっていきます(*`･ω･)ゞ (2022年10月4日 22時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年10月3日 18時
