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「なんだ…この地獄絵図」
「もはやかわいがりですな」
そこかしこで聞こえてくる悲鳴と熱気や冷気、様々な気配がどこか異様でB組メンバーの肌を粟立たせた。鱗と泡瀬は冷や汗をかきながら目の前の光景に恐怖し、宍田は冷静に辺りを見回した
「許容上限のある発動型は上限の底上げ」
そう示された先にはひたすらに電気を発動させている上鳴と泣きながら腕からセロテープを出し続ける瀬呂。天に向かって同じく泣きながらビームをだす青山も見受けられる。異様だ
「異形型、その他複合型は個性に由来する器官・部位の更なる鍛錬」
無限に食べ続け無限に創造し続ける八百万、パワーを使い続ける砂藤。ドラム缶に手を突っ込み個性を発動し続ける爆豪などアトラクションか何かかな?と現実逃避したくなる
「通常であれば肉体の成長に合わせて行うが…」
「まァ時間がないんでな、B組も早くしろ」
「…寝たい」
「諦めろ」
覇気のない様子で死刑宣告してくるA組担任の相澤の言葉にAは快晴の空に向かって思いを呟く。それは母※回原の一言で叶わぬものとしるのだが
41人という生徒数に対して6人という指導者の少なさに我らが委員長拳藤が問いかける。その際に昨日も聞いたような登場文句を述べながら再びプッシーキャッツが姿を現し、各自の個性で十分に全員を見ることができると説明される。サボることは出来ないということに目の前の円場ががくりと項垂れた
「単純な増強型のもの、我の元に来い」
「「!」」
プッシーキャッツの1人、1人屈強なガタイの虎の言葉に回原が肩を震わせる。回原は強いて言うならそこになるだろう
「我ーズブートキャンプはもう始まっているぞ」
厳つい表情でダンスのようなトレーニングをしていた緑谷に攻撃を促しそれを華麗に避けてみせる。体躯に見合わない柔軟さだ、脳筋な言葉を緑谷に返し再び我ーズブートキャンプを強要する
「……回原、生きて会おうな」
「お前もどうせこっちだろうが」
「……単純な、増強型じゃないんだなぁ」
じとりと睨みつけてくる回原に珍しくAはしたり顔の笑みを向ける。ぱたりと尾が1回ゆるーく揺れる。眠いからなのかどこか妖艶ともとれるその緩い笑みに一瞬回原の心臓が脈を打つ
イタズラが成功したような艶のあるその笑みをくるりと翻し回原に背を向ける。揺れるレオパードの白藤を回原はどこか恨めしくどこか恋しく見つめたのだった
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みけいぬこ(プロフ) - 早桃さん» ありがとうございますっ!!更新強化していこうと思ってて他の作品とは少し違う視点でいこうと思うのであたたかく見守っていただけますと嬉しいです! (2023年1月29日 11時) (レス) id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - やばいめっちゃ好きです!!大好きです!これからも無理せずに更新頑張って下さい!応援してますぅぅぅ! (2023年1月29日 10時) (レス) @page48 id: 363e501944 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 千椛さん» コメントありがとうございます!ここを楽しみにしてくれてる人がいて喜びに震えております!頑張ります! (2022年12月7日 11時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
千椛(プロフ) - 更新楽しみに待ってます!! (2022年12月6日 22時) (レス) @page31 id: f9704de043 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 月の光さん» コメントありがとうございます!魔ってました( º^º; )修正致しました!ご指摘ありがとうございます!氷叢くんいつか混沌に巻き込まれていくのですがなるべく穏やかにがんばっていきます(*`・ω・)ゞ (2022年10月4日 22時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みけいぬこ | 作成日時:2022年10月3日 18時