相棒 (ページ21)

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21話静けさはすぐ消える。ページ21

『なんか、静かだね』

「せ、千空のところに行ってくるんだよー！！」

『え』

みんなどこに行ったのやら、この匂いはフランソワが料理でも作ったのか？ていうか、ほんとにスイカもどこ行ったんだ。

何がなんだか分からず。私はとりあえずラボに戻って残ってた仕事をする事にした。

「Aこんなところにいたか！」

『コハクどうしたの？ていうか、みんなは多分ご飯かな。私はこれ終わってから行くよ。』

「Aすまない。」

『ぇ』

急に視界が暗くなったと思ったらなんだか体が急に浮いた。

コハクが私を拘束してどこかに行ってることは確かだが。

なにがどうしたらこうなる？？？

あ、降ろされた。そして目隠しがとれた。

「「「「「「A！誕生日おめでとう」」」」」」

ん？

(え、反応無いよ？バイヤーなんじゃない？大丈夫？)
(誕生日間違えたとかじゃないんだよ？)
(あ？？杠に聞いたんだから誕生日はあってんだろ？)

『ぇ、っと』

『ありがとう』

なんだかむず痒い。

「Aちゃーーーん！！！誕生日おめでとう」

『うん。ありがとう。そういえば今日だったね。』

「もしかしてAちゃん気づいてたの？千空ちゃんみたいに数えてるとか？」

『いや、感。それに、』

『ひまわりが綺麗に満開だったからね。』

村中は宴状態だし、フランソワ復活してくれたおかげでご飯は凄く美味しい。

「A。ちといいか？」

そんな時千空が私を呼んだ。私は黙ってついていった。

「これやるよ。」

そう言ってぶっきらぼうに渡してきたのは

『バイオリン……』

「おまえ、何回か作ろうとしたんだろ？設計図落ちてたんだよ。んでもって、おまえは工作は出来ねぇから諦めたし、私情で作って欲しいは遠慮したんだろ？」

『正解だね。ありがとう千空。でも君に弾いたところ見せたことないよね？よくわかったね』

「隣に住んでだし、杠がよく自慢してきてたんだよ。」

君のその呆れ顔、3700年経っても変わんないね

「それに、杠と大樹もお前にバイオリン作りたいって張り切ってたからな」

「3人からの贈りもんだ」

私は弦を調節して奏でる。

3700年振りに世界に楽器の音が戻る瞬間だった。
それは綺麗な大三角が見える夜だった。

「Aかっこよすぎるんだよ！」

「ほほー！！これがバイオリン！！楽器っていうのね」

「すっげー！！！」

村の人達は感激していた。

「はっはー！いいなその腕！欲しい！」