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兄「八話やで〜」 ページ9

No side


ドーシチに稽古をつけてもらったシスはアオローラと一緒の部屋に向かっていた。

??「ねえ」

不意に声を掛けられ振り返る。そこには自分の兄でありこの軍の幹部、外交官のオスマンが居た。急な兄の登場にシスは固まった。

シス「今晩、は、オスマン外交官。。」

作り笑顔を取り繕って挨拶をする。が、この軍で誰よりも人と接して来て、誰よりも人の性質を見抜く彼にとってシスの演技など分かりやすいものだった。

os「…そういう態度やめてって言わへんかったけ?なんでこんな所におるん、シス?」

長年一緒に暮らしていたのだ。自分の正体は既にバレていたんだな、そう思いながらシスはオスマンに近寄った。

シス「えへへ、ゴメンね、お兄ちゃん」

os「可愛ええから許すけど。それより何で「アシュク」って偽名使ってこの軍に入ろうとしてるん?」

シス「実は…」

兄になら言っても良いだろう、そう思ったシスはオスマンに事の経緯を全て話した。

os「ああ、やからグラートって人は見覚えがあった訳や。俺、あの人と外交したからな」

ドーシチは元某国の幹部であり、外交から暗殺から書類整理まで全てを自分だけで担っていた。元某国が恐ろしいと言われていたのは彼が居たからだろう。

os「まあ、そういう事なら二人には言われんけど。危ない事はしたらあかんよ?」

シス「分かってるよ!お兄ちゃんは過保護だな〜」

頭を撫でられ、それに満足したシスは手を振ってオスマンと別れた。

os「嘘吐いてゴメンな」

久しぶりに話した喜びで、シスはオスマンの言ったその言葉に気付くことが出来なかった。

妹と別れたオスマンは真っ先に総統室に向かった。理由など簡単である。二人の姉と兄が居ることを教える為だ。いつもグルッペンとお茶会をする時、口癖のように「姉さんに会いたい…。」と言うのだ。書類を届けに行った時、気を抜いていたのかトントンは「兄ちゃんに会いたい、」と言うのだ。

os「大切な兄弟に会えんのは悲しいよなぁ、」

親によって、無理矢理別れさせられたオスマンは知っている。恩人である兄弟に会えない悲しみを。オスマンもその悲しみを体験した事があるから。

妹「9話目です!」→←姉「七話目だ。」



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シーク(プロフ) - ゆっきさん» そんなに褒めていただきありがとうございます(´▽`*) (2019年10月28日 18時) (レス) id: 7422841c8a (このIDを非表示/違反報告)
ゆっき - 来ました。来ちゃいました。うん、マジ語彙力すごい。何それ、何したの!?何をどうしたらそう出来るの!??あ〜完璧なんじゃ〜完璧すぎるんじゃぁ〜(ボキャ貧民) (2019年10月28日 17時) (レス) id: 058adc6f00 (このIDを非表示/違反報告)
シーク(プロフ) - ココナッツさん» え、待ってココナッツさん?あなた様も私の作品を読んで下さっていたんですか?え、好きですありがとうございます!!! (2019年10月7日 20時) (レス) id: 7422841c8a (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - わー!凄いですね!この作品好きです!お気に入り登録しますね〜更新はゆっくりで大丈夫です!楽しみにしてます! (2019年10月7日 19時) (レス) id: e6bdefb5cc (このIDを非表示/違反報告)
シーク(プロフ) - はったりさん» ありがとうございます(^-^) (2019年8月26日 7時) (レス) id: 7422841c8a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シーク | 作成日時:2019年5月29日 21時

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