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【松田陣平】
たまたま会った降谷の妹を誘って飲んだはいいもののこいつ相当面倒くさいな。
好意を受け取る資格がないとか言ってきたがこっちはそんなこと知らねぇ。
お前が何したかは知らないが俺の好意を否定するような言い方に少し腹が立った。
少し言い合いになったがこいつが酔っ払い呂律が回らなくなったところで呆れた。
顔真っ赤にさせながらなんか言われたが何言ってんのかさっぱり分からん。とりあえずもう飲ませない方がいいだろう。
酒を取り上げて自分で飲んで外に連れ出す。ふらふらと歩くもんだから見てられなくなりタクシーの中に押し込んだ。
肩に寄りかかってきたこいつはさっきまで「好意を受け取る資格がない」とかほざいてたくせにこれかとため息が出る。
言ったこととやってることが矛盾して腹が立つ。自分が寝泊まりしてるマンションの前でタクシーを止めて部屋の中に押し込める。
鍵をかけたところで酔っ払いは玄関でヘタレ込んだ。あーぁ、好意持った男に連れ帰られちまったな。
そいつをベッドまで運んで寝かせてやった。この後どうするかは眠ってるこいつ次第だな。
ベッドに座り背後に眠る女の頬を撫でる。酒のせいで顔は少し赤く染まり熱を持っていた。
そのまま指を滑らせ首筋まで持っていくとそこも熱い。白いから赤いと目立つな。そこに一つ赤い花を散らせてみればどうなるのだろう。
噛み付くように首筋に顔を寄せればいい匂いがした、香水ではないこの香りは心地が良かった。
首筋に息がかかるほど近くに寄っても目を覚まさない。
甘噛み程度に噛んでやろうかと吸血鬼の如く噛み付いてやれば少し声を漏らしただけでそれで終わり。
少し痕がついただけでそこまで達成感はなく、もっと痕が欲しいという欲望が芽生えるだけ。
反対側に顔をやり軽く肌を吸って赤い痕をつける。諸伏あたりがこれ見たら怒り狂いそうだな。
「…まつださん」と眠っていた筈のAが薄めで此方を見た。先ほどの行為で起きたのだろうか。
瞬きを数回した後、上半身を起こして両手で俺の頬を包んだ。
「…生きてる」と目を細め笑顔でそう言った。あぁ、生きてるよお前のおかげでな。
ただ生きてるだけで愛おしいとでも言うその顔が腹立たしかった。
俺の好意を否定するくせになぜお前は俺に好意を向ける。肩を押してベッドに押し付ける。
「お前が悪い」と責任を全部押し付けて唇を重ねた。
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寝子 - ええ、あ、続きは!? ずっと待ってるんですが (2月18日 21時) (レス) @page28 id: 57e090ea6a (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 続き待ってます (1月4日 10時) (レス) @page28 id: 964519cfd9 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (6月9日 0時) (レス) @page28 id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 更新待ってます (5月25日 16時) (レス) id: 8ef7621f8b (このIDを非表示/違反報告)
わかめ - 続きが気になって仕方ないです!更新楽しみにしてます! (2022年9月20日 17時) (レス) id: 979aaf8679 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おふとん | 作成日時:2019年8月7日 1時