【名探偵コナン】転生案件はお呼びでない

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「明日休み？」と聞かれたから休みだと答えれば缶ビールと缶チューハイを両手いっぱいに持ってきた。




「俺も明日非番」と言って缶ビールを開けた。まぁ、たまにはいいかと缶ビールに手を伸ばした。




雑談しながら飲んで、映画観ながら飲んでの繰り返し。やっぱ宅飲み楽しい。自分の家ではないけれど。




「ん〜…結構飲んでるけど酔わないね、Aちゃん」




羽目外してどんちゃん飲むほど精神は若くない。適度に飲んで気持ちよく寝た方が絶対いいと思ってる。




前世で酒がらみの嫌な思い出が多数あるからそこまで飲まないなんて言えるわけない。




「俺結構酔ってきた」と擦り寄ってくる萩原研二。顔も耳も赤く甘えたがりの子供のようだと思った。




水持ってくると言って立とうとしたら腕を掴まれ引き止められた。「だーめ」と言ってふにゃりと笑う彼はやはり顔が良い。




「側にいて欲しいなぁ」と語尾を伸ばした話し方をする。この人からみ酒か、面倒だなと思いながら適当に遇らう。




ついには腰に抱きついてきて身動き取れないし普通にセクハラ。酔っ払い相手を訴えるつもりはないが悪い酔い方をしてるのは一目瞭然。




いつもこんな酔い方してんのか、松田陣平大変だな。「しっかりしてください」と頬を突いてもヘラヘラ笑っている。




ため息が出そうになるのを抑えていると「俺ちゃんと生きてるんだな」と言ってきた。




この人、本来ならとっくに死んでる人なんだよな。私があの時、口出さなければ死んでたんだ。




「Aちゃんのおかげだ」と目を細めて顔を耳元に寄せてきた。「ありがとう」と至近距離の耳元で囁かれた。やめろ、耳が孕む。




この酔っ払いたちが悪すぎる。どうにかして引き剥がさないと色々と危ない。離れろと素直に言ってみてよヤダと駄々をこねる。




「Aちゃん、暖かいから抱き心地サイコー」と言ってきた。ど突いてもいいかな？正当防衛になるかな、これ。




もう引き剥がすの面倒くさくなった。ため息をついて缶チューハイを飲んでいたら首筋に顔を埋めてきた。




擽ったい、酔っ払いだからってこれは流石にやり過ぎだ。タチの悪い冗談はやめろと言ってみたら肩を押されて床に押し付けられた。




「…俺が今からしたい事もタチの悪い冗談で済ませてくれるの」




一瞬にして酔いが覚めたのか先程とは打って変わって目が座っている。あ、これやっちまったと後悔するには少し遅過ぎたようだ。

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