【名探偵コナン】転生案件はお呼びでない

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転生というものは実際にあるようだ。




前世、死ぬ前は私は普通の会社員だった。




なんの変哲も無い毎日同じ日々の繰り返し、つまらない人生だったと今なら言える。




そんな私はとある不慮の事故によって亡くなってしまったらしい。




即死だったのだろう、特に痛みもなく死ねたことは運が良かったと思う。




即死だったためか走馬灯も見ることなく前世を終え、休む間も無く第二の人生が始まってしまった。




しかも前世の記憶所持で。




おきまりの展開に赤ん坊だった自分は泣きもせずただ悟りを開いていた。




まぁ、転生については百歩譲って良しとしよう。




だが、私は聞いていないぞ。




この世界が日本の中で最も治安が悪いとされる【米花町】が存在する世界だという事を。




おいおい、神さまそりゃないぜ。




私は１秒でも長生きしたいんですよ、なんで死神がうろつく世界に放り込んだよ。




しかもだ、私の新たな両親の苗字は【降谷】。




もうお気付きだろう、あのトリプルフェイスのお方がいるところのご家庭だよ。




5歳年上のお兄様が降谷零くんだそうです。




私妹か、おいそんなキラキラした目で見るなお兄ちゃん。




死んだ魚の目の赤ん坊がそんな珍しいか。




生まれて間も無く悟りを開いた赤ん坊がそんな珍しいかコラ。




まぁ、所詮体は赤ん坊。




心がどう思っても「あー」とか「うー」しか言えない。




それを見ていた降谷零は、ふにゃりと笑って「かわいい」と言ってきた。




いや、可愛いのはアンタだろ。




頬をぷにぷにと突いてくる降谷零は意外と妹想いらしく生まれたばかりの赤ん坊の側をあまり離れたがらなかった。




将来シスコンにならない事を願いながら私はこの犯罪件数が異常に多い日本で生きていくことを決意した。

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