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「大丈夫じゃ大丈夫……あの子らには藤の花をたんまり渡した、約束もした、お守りもわたした、帰って来る……」
義勇達が帰って来る予定の日当日、Aは酒をがぶ飲みしながらひたすらに独り言を言いまくっていた。
もうかれこれノンストップで二刻(現在で言う四時間)ほどぼやいている。
「A少しは落ち着かんか」
「お主だって手元が落ち着いておらぬぞ」
全く落ち着きのないAに落ち着けと言った鱗滝本人も、本日五枚目の皿を割った所だった。それはもう二人とも生まれたての小鹿並みにプルプルと緊張で震えている。
恒例行事と言えば恒例だ。毎回こうなのだから。
「わ、妾は少し、外にでも行こうかのう、も、もしかしたら？義勇達が居るかもしれぬし？」
「じゃ、じゃあ儂は巻き割りに行くついでに散歩に行こう」
ゴンツと言う鈍い音と共に、同時に二人が壁に突っ込んで行った。重症。
いや、ちょっと落ち着けよ……と言ってくれるツッコミ役が居ないのでこの場はボケ放題好き放題のカオスな場所になった。
「ん？おかしいのう、確かここは出入口があったはずじゃが？いつの間に模様替えをしたのじゃ鱗滝」
押入れの部分を開けたり閉めたりしているAに
「儂の面はどこに行った……？」
しっかり面をつけたまま、自分の面を探し始める鱗滝。
一見ただの年寄りたち(※Aは数千年生きてます)がボケたようにしか見えないが、もう一度言う、緊張によるものです。
「「「た、ただ今戻りました……」」」
夕方になってやっと義勇達が帰ってきたときはもっと大変だったかもしれない。
「全員けがはないか！？」
「よく無事で戻った…！！」
その頃にはどうにか気を紛らわそうと二人ともべらぼうに酔っていた。
鱗滝は少量ですぐに酔うが、Aは酒豪でも思わず吐き出すほど沢山飲まないと酔わない。そのため鱗滝の住む家にはこれでもかと言うほど空き瓶が転がっていた。
しかも実を言うとこの二人、泣き上戸である。余計にめんどくさい。
クタクタに疲れているであろう傷だらけの三人を抱え、ワンワン泣き始めるのだ。
「よく……よく戻ったぁぁあぁ！！妾は、妾はぁぁぁぁ！！嬉しいぞぉぉぉ」
「よく戻った・・・・！！！！」
「ウグッ鱗滝さん、くるしっ」
「ゴハッA姉、はな、離してくれ……」
「くるしっ＿＿＿」
義勇が気絶したことにより、この場はどうにか落ち着き、取り敢えず皆寝る事になった。
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月縹(プロフ) - 広海さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！！前程更新頻度は高くはないけど、見てくださる方がいるなら頑張れます😭😭 (2021年11月12日 21時) (
レス) id: 6e9456ced1 (このIDを非表示/違反報告)
広海 - とても面白いです。これからもがんばってください! (2021年11月12日 20時) (レス) @page47 id: 4ad4f67aa2 (このIDを非表示/違反報告)
�桟鈬�(プロフ) - 闇姫さん» 嬉しいです！コメントありがとうございます！無限列車…カ、カキタイ… (2020年10月12日 20時) (レス) id: a8b4b5bef5 (このIDを非表示/違反報告)
闇姫(プロフ) - 凄い面白かったです！無限列車も見たいなと思っております！ (2020年10月12日 19時) (レス) id: aeb4d97102 (このIDを非表示/違反報告)
�桟鈬�(プロフ) - 腐りかけの果物さん» こちらこそありがとうございました！！他の作品(新作とか)なども読んで頂けると嬉しいです！ (2020年10月11日 21時) (レス) id: a8b4b5bef5 (このIDを非表示/違反報告)
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