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小脇に抱えられた和巳が声にならない悲鳴をあげる中、それを全く気に止めていないAは、サッと爽快に屋根の上を走る。
実を言うとA、水一門と雷一門以外の者に対しての扱いが少々雑な所がある。まあ、炭治郎が一人鬼の方へ向かったからと言う事もあるが。
「和巳さん！この人を抱えていてください！A姉さんはこの二人を！」
「分かった、任せろ。無理をするでないぞ？良いな？」
「分かってる！大丈夫だ！」
それから何度か炭治郎が鬼に切り込んだが、どうにも攻撃が浅くなっているようだ。
「邪魔をするなァァァ！！女の鮮度が落ちるだろうがァ！！」
とうとう鬼がキレはじめ、色々と言い始めた。「味が落ちる」だのなんだの……
その発言に自分の家族の事を思い出した炭治郎は、ギリッと顔を歪め再び鬼に切りかかる。だがやはり和巳の方を気にかけているようで、中々離れようとしない。
「炭治郎！妾の方は気にせぬともよい！お主は鬼の頸を斬る事だけに専念するのじゃ！」
それを察したAが、後ろから来た鬼の頭を蹴り飛ばしながら声を張り上げた。その様子に驚いた和巳が「ヒッ」と声を漏らしたがAは聞こえなーい、と言わんばかりの表情。
「あぁ！！わかっ！！？」
「ム〜！」
馬鹿真面目にAの方を見て返事をしようとしたせいで隙ができ、危なくなった炭治郎を助ける形で禰豆子も加わり、無事鬼の討伐に成功した。禰豆子、炭治郎、両名怪我は一切ない。Aは当然無傷だった。
「お前に何がわかるんだ！！お前みたいな子供に！！」
炭治郎の羽織を掴み、そう怒鳴り散らす和巳を止めようとAが動くと、炭治郎が止める。その時炭治郎がAに向けた表情は、今にも泣きそうで、思わずAが炭治郎の頭を撫でた。
炭治郎が「俺達はもう行きます」と声を掛けながら懐を探り、あるものを和巳に渡した。
「この中に、里子さんの持ち物があるといいのですが……」
ハッと何かに気付いたように顔をあげる和巳に一礼をし、そのまま歩き出す。炭治郎のその姿が今にも泣きそうで、Aにはひたすら頭を撫でる事しか出来なかった。
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月縹(プロフ) - 広海さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！！前程更新頻度は高くはないけど、見てくださる方がいるなら頑張れます😭😭 (2021年11月12日 21時) (
レス) id: 6e9456ced1 (このIDを非表示/違反報告)
広海 - とても面白いです。これからもがんばってください! (2021年11月12日 20時) (レス) @page47 id: 4ad4f67aa2 (このIDを非表示/違反報告)
�桟鈬�(プロフ) - 闇姫さん» 嬉しいです！コメントありがとうございます！無限列車…カ、カキタイ… (2020年10月12日 20時) (レス) id: a8b4b5bef5 (このIDを非表示/違反報告)
闇姫(プロフ) - 凄い面白かったです！無限列車も見たいなと思っております！ (2020年10月12日 19時) (レス) id: aeb4d97102 (このIDを非表示/違反報告)
�桟鈬�(プロフ) - 腐りかけの果物さん» こちらこそありがとうございました！！他の作品(新作とか)なども読んで頂けると嬉しいです！ (2020年10月11日 21時) (レス) id: a8b4b5bef5 (このIDを非表示/違反報告)
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