Scarlet Destiny～アズカバンの囚人〜IV【ハリーポッター】 (ページ14)

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ス｢…ダンブルドアが四の五の言わぬよう願うのみで。〝キス〟は直ちに執行(しっこう)されるのでしょうな？｣

ファ｢マクネアが吸魂鬼(ディメンター)を連れてきたらすぐにだ。このブラック事件は、始めから終わりまで、まったく面目丸つぶれだった。魔法省がやつをついに捕まえた、と〝日刊予言者新聞(にっかんよげんしゃしんぶん)〟に知らせてやるのが、わたしとしてもどんなに待ち遠しいか…

スネイプ、新聞が君の記事をほしがると、わたしはそう思うがね…それに、あの少年少女、ハリーとAが正気に戻れば、〝予言者新聞〟に、君がまさにどんなふうに自分を助け出したのか、話してくれるだろう…｣

ハリーは歯を食いしばり、私はスネイプ達をじっと睨んだ。スネイプとファッジが私達の隠れている場所を通り過ぎる時、スネイプがニンマリしているのがチラリと見えた

二人の足音は遠ざかり、私達はちょっと間をおいて、完全に人が居なくなるのを確認し、それから二人と反対の方向に走り出した。階段を一つ下り、また別の廊下を走り_________その時、前方で、クァックァッと高笑いが聞こえた

『ピーブズよ！』

ハー｢ここに入って！｣

私がそう呟くとハーマイオニーは私とハリーの手首を捕まえ、左側の誰もいない教室に大急ぎで飛び込んだ。間一髪だった。ピーブズは上機嫌(じょうきげん)で、大笑いしながら、廊下をプカプカ移動中らしい

ハー｢吸魂鬼がシリウスを処分するっていうんで、あんなに興奮してるのよ…｣

『なんて嫌な奴…』

ハ｢まったくだよ｣

ハーマイオニーはそう言いながら、時計を確かめた

ハー｢あと三分よ！ハリー！A！｣

私達はピーブズが遠くに消えるのを待って、部屋からそっと抜け出し、また全速力で走り出した

『ハーマイオニー______ダンブルドアが鍵をかける前に_______もし病棟に戻らなかったら______どうなるの？』

ハー｢考えたくもないわ！｣

私は喘ぎながら言うと、ハーマイオニーがまた時計を見ながら呻くように言った

ハー｢あと一分！｣

私達は病棟に続く廊下の端にたどり着いた

ハー｢オッケーよ________ダンブルドアの声が聞こえるわ。ハリー、A、早く！｣

廊下を這うように進むと目の前のドアが開き、ダンブルドアの背中が現れた