【BL】家政夫を攻略するのは難しい。②【オリジナル】 (ページ5)

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四仕事ページ5

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佐賀の所に行く久世に、よく分からず着いて行く双葉。

それを門の外から見ている佐賀。
なんでこっちに久世さん来てるんだろうと、内心冷や汗をだらだらと流しながら見ていた。

「なんでお前がいるんだ」

「俺は双葉くんに用事があるのであって、久世さんには関係ありませんので、ご安心ください」

不機嫌な久世にいかにもな営業スマイルで嫌味なほど丁寧に返す佐賀。

一瞬二人の間に火花が散っていたのは双葉の見間違いだろうか。

「…双葉とお前にどんな関係があるんだ」

なんとなく先程の双葉からの報告で佐賀と双葉が何かしらの親しい関係、友人であるとは察しているが、久世は確認のために訊いた。

「うーん、……恋人、ですかね」

その意図を察したのかそうでないのか分からないが、佐賀はサラッと真面目な顔をして嘘をついた。

「あﾞ？」

最高に低い声が出た久世の顔は、子供だったら泣き出しそうな恐い雰囲気を纏っていた。
そして、殺気が佐賀に向けられている。
佐賀は身震いした。

内心では“ただの冗談でここまで怒るなんてこわぁーい”といった感じだったが。

「頼人！？」

なんて冗談を言うんだ！と叫ぶように久世の後ろに立っている双葉がビビるように友人の名を呼んだ。

佐賀は久世からの自分に対するものに恐さは感じていたが、だんだん久世を煽るのが楽しくなっていた。

このまま煽りつづけようとしていたのだが、友人の双葉が止めるので大人しく止めることにした。

「あはは。嘘です。ただの友達ですって久世さん。そんなに恐くしないで下さい。
あなたが双葉の恋人なわけじゃあるまいし。

雇っている家政夫に一日中働かせるブラックな雇い主さんが俺達のことに口を出す謂れはないと思うんですが」

「…あと、友達の家に行くのってそんなに不自然なことですか？」

結構無茶苦茶なことを言っている佐賀だが、雰囲気に呑まれた双葉は確かにと思ってしまった。

ハァ…

久世が深いため息をついた。
そして、前髪をかき揚げながら言う。

「好きにしろ」

久世は屋内に戻って行った。
残された双葉は呆けた顔でどうすればいいんだろうと立っていた。

佐賀はニヤニヤと笑いながら、双葉を促す。

「ほら、A。早く準備してきてよ。ここのご主人の許可は取ったんだからさ」

「あ、うん…」

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