次期妻候補争奪戦【浦島坂田船】

豪邸 ページ4

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『なに、ここ……』


今の私にはポカーン、という効果音がピッタリだろう


『あの、お宅は本当にここですか？』

「ん？そーだよ、どした？」

『いや…』


当たり前のような顔をして相変わらずニコニコしている……


『あなた、誰？』

「あ、まだ言ってなかったっけ？？」

『はい、まだ何も…』

「浦田 優、坂田って呼んで！！」

『はぁ…坂田さん、ですね』


そう呼ぶとさっきよりも笑顔になって離していた手を再び引いて早歩きで家の中に入る

この家に玄関という概念はないんだろうか
こんな豪邸、テレビでしか見た事ない…いや、テレビでも見た事ないかもしれない


ズラっと並んだ大勢のメイド、執事

お帰りなさいませ、なんて言われる坂田さん
本当に何者なんだろう、この人は


慣れたようなスタスタ歩いていく坂田さん
何も発せずに黙って着いていくと一際大きな扉の前に止まる



『あの、坂田さ「今からちょ〜っと大事な話しに行くから、着いてきてな？」…はい』


相変わらずニコニコしているものの声が幾分か低くなる


「父さん、入るよ」


そう言ってドアを開ける坂田さんと引っ張られる私


「優、どうした？」

「俺、お嫁さんにしたい子見つけた！」

『は！？』


待ってください、どういうことですか




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