次期妻候補争奪戦【浦島坂田船】

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「ほんまAちゃんには勝てへんわぁ」

『え？』

「センラの悩みなんて一瞬で飛ばしてくれますもん」

『私は何も…』


センラさんの笑顔が素敵、という事だけを伝えただけだし…


「僕も好きな事する為に、お父さんに認めてもらう努力頑張りますわ」

『はい、応援してます』

「また、手伝ってくれます？」

『手伝う？』

「はい、今日みたいに素直な反応、感想が欲しいんです」

『私でよければいつでも、お手伝いしますよ！』

「うん、よろしくお願いしますね」


センラさんはそう言って、頭を撫でてくる。
センラさん、頭撫でるの好きなのかなぁ…なんてふわふわと考えてた


「誰にでもするわけやないですよ？」

『え、あ、』

「ふふ、可愛ええなぁ…誰にも取られたくないわ」

『え』


目を細めて優しく笑うセンラさんに惹き付けられていると…


「センラさぁん、抜けがけはあかんやろ」

「志麻くん、どしたん？」

『志麻さん？』

「A、やりたいって言っとったゲーム手に入れたから今からやろ」

『あ、でも…』


センラさんの方を見ると「いっておいで」とニコッとしてくれた


『あの、センラさん、またいつでも呼んでください！』

「ん、ありがとうね」

「ほら、はよ行くで」

『あ、ちょ！』


志麻さんに手を引かれ、その場をあとにする

荒々しく引っ張るけど、握っている手は優しくてどうしていいか分からない




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