恋愛対象外同居人【センラ】

夜 ページ38

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『セン〜、今日一緒に寝てもいいー？』

「どしたん？？」

『んー、なんもない』

「ほーかほーか、ええよ、おいで」

『うん』


私がこういう日は必ず嫌なことがあって自分の中で処理できなかった日
センはそれを分かってくれてて、1回聞いても答えなかったらもうそれ以上掘り下げてこない


「今日な、課長のカツラがズレててん」

『あのおじさん？』

「そうそう、この前見た人。あの人カツラやねんけど、今日前側にずれて来ててな」

『うん』

「皆気づいとるけど言われへんやん

ほんならさ、課長が気づいたらしくてどんな言い訳するんかな〜って思って聞いてたら」

『うん』

「席立ち上がって、ハサミ持ってさ「前髪伸びてきたからちょっと切ってくるわ」ってゆーて、ソサクサとトイレに入って、カツラ直して出てきはったんよ」

『…ふふ』

「カツラズレて、前髪伸びてきたって言い訳するやつ居らんよな？？w

朝は普通やったのに急に伸びるわけ無いもんな」

『育毛剤で異常に伸びたのかもね』

「ならカツラいらへんなw」

『おめでとうだねw』

「ん、Aも少し元気になったしそろそろ寝よか」

『……うん、ありがとう』

「えーよ」


落ち込んでたらその日あった事で笑わせてくれて、元気出たら優しく寝かしつけてくれるセン

彼氏、なんて勿体ないし、そんな限りのある関係になりたくないけど、センに彼女が出来たらこれも出来なくなるから寂しいなぁ、なんていつもは考えないことを考えながら眠りにつく





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