【シャドウサイド】続章〜1〜妖魔界と鬼族

17☆ハルヤの頼み ページ17

「で、天野ナツメに伝えたかったのがとある転校生のことだ。」

「転校生？そういえばヒメアヤ以来だね〜！」

「あー、でも酒呑童子も転校してくるんでしょ？じゃあ２人同時にってことになるよね。」

ケースケの小学校には、中学校とくらべて転校生は少ない。

ケースケにとっては転校生というのは珍しかった。

「小学校にもくるといいのにね〜！」

「で、少し頼みがあるのだが、その転校生の少女も見えるタイプなんだ。天野ナツメからさりげなく妖怪探偵団に誘ってもらえないか？」

「お〜、ってことはまた妖怪探偵団にメンバーが増えるわけかー！」
ケースケはなぜか少し嬉しそうだ。

「うん、わかった！明日早速誘ってみるね！」
ナツメは快く聞き入れている。

「え、ちょっと待って。なんでまだきてない転校生のことを酒呑童子がしってんの？」


ハルヤの顔が若干こわばる。

「街でたまたま会って少し親しくなったんだ。」
早口で言うと、
「ところで買い物といってたな。邪魔して悪かった。」とハルヤは急いで帰って行った。


「うん、じゃあね〜！」

そこまでは笑顔で見送ったナツメだったが、ハルヤが見えなくなると

「おかしくない？町であっただけで妖怪が見えることが分かるってあり得ない・・・。」
とつぶやいた。

「え？何か言った？」

ケースケには届いていなかったが。


「ううん、何もないよ！早く買い物行こう。」そういって２人は歩き出した。

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