【銀魂】【続】男装やめても一般人になれなかった件

第六十訓 ページ12

『…目、ちょっとはよくなってきましたか…？』


「うん…迷惑かけたね、Aちゃん。ごめん」



あの後、取り敢えず山崎さんを背負って店まで帰ってきた。



あのまま見捨てるのはさすがに酷いし…という事で、店に連れてきたのだ。



『ところで、どうしてあんな所でバドミントンを？仕事はいいんですか…？』


「いやー、聞きこみ調査をしてて」


『いや、明らかにミントンしてましたよね』



どこが聞きこみ調査だ。



話が噛み合っていない。



「…あ、そうそう！Aちゃんにも聞かないと！」


『…へ？』


「万事屋の旦那のことなんだけど…知ってること教えてくれない？」


『…は？』



…え、何で？銀時の事だよね？



『え、どういうことですか？銀さんのことですよね…？』


山崎さんだって知っている人なのに。


何でわざわざ聞きこみ調査なんて。



「…実は、旦那が…」






・








・









『えぇぇええええ！？』



山崎さんが話したことに、驚いた。



だって…



───昨日の事がもうバレてるんだもの！！



真選組は、昨日の事について根掘り葉掘り調べたらしい。


そこで、ロクな手駒を持っていない桂一派がどうやって高杉一派と互角にはり合えたか…疑問に思ったとのこと。


…そこで、妙なガキを連れた、バカ強い白髪頭の侍が桂側の助っ人にいた、との情報を耳にしたと。



「何か、知ってることない？」


『〜〜〜ッ』



…これはヤバイ。


幸い私もそこにいた事はバレていないが、ヤバイ。



ここでどう返答するかで、その事もバレてしまうかもしれない。



ここは＿＿ッッ！



『何にも知りません』



“知らない”の一点張りだ！！



「そっか〜、そうだよねー」


…よしっ！！



「じゃあ、旦那が攘夷活動してるとか…そんな情報とかも…ない？」



『知りませんね〜』



「だよね〜…じゃあ、これだけだから。協力ありがとう！」


…フゥ〜、終わったァァ！



『いえいえ！それより、目、お大事に』


「あはは、ありがとう」




そう言って店を出ようとする山崎さん。



…そのとき。



「…あ、そういえば」


『…ッ！？』



…え、え、なに！？



まだ何かあるの！？



「もう一つ情報があったんだけど…
どうやら、もう一人妙な人がいたみたいなんだよね。その人、性別は不詳なんだけど…フライパンやらネギやらを持って戦ってたって」



……ッッ！！？

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