第九十九訓 ページ2
だが、銀時も力尽きたように項垂れる。
『ッ、銀さん!!』
私は咄嗟に立ち上がる。
そして銀時の元へ行こうとするが、破壊神に手を掴まれ叶わなかった。
『ッ!』
「その怪我で行っても何もできないよ」
そう言ってこちらを見る破壊神。
反論しようにも、それは正論だったので何も言い返せなかった。
「銀さんん!!」
晴太くんも同じように、銀時に駆け寄ろうとする。
…だが。
「来るなァァ!!」
その声に、晴太くんは動きを止めた。
「何してやがるてめぇ。さっさと行かねーか。母ちゃん連れて早くここから逃げんだよ」
「…い、いやだ!!銀さんおいて逃げろっていうのかよ!!そんなマネ…絶対できるかよ!!」
「行けよ。てめーら母子に何かあっちゃ俺達ゃここまで何しにきたのかわからねーよ」
「いやだ!絶対やだ!!オイラが銀さんを助ける!ずっと…最後まで一緒にいる!!
…銀さん言ったじゃないか。血は繋がってなくとも家族より強い絆があるって。
そうさ…血なんか関係あるかよ。オイラを泥棒から足洗ってくれた。まともな生活を送れるようにしてくれた。一人ぼっちのオイラと…一緒にいてくれた。
短い間だったけど楽しかった。母ちゃんと変わらない。皆は…銀さんは…オイラにとっちゃ大切な家族なんだ!」
晴太くんは泣きながら訴える。
「それを、こんな所に捨てていけっていうのかよ!!見殺しにしていけっていうのかよ!!」
「……そいつが聞けただけで、俺ァもう充分だよ。行ってくれ。俺をまた、敗者にさせないでくれよ」
だが、銀時はそう言って自嘲するように笑った。
『ぎ、ぎんと、き……』
…なに、それ……。そんな、そんな……最後みたいな台詞、言わないでよ……
ドゴォッッ!!
『……う、そ…』
その時、立ち上がった鳳仙によって銀時は思いっきり蹴り飛ばされた。
「銀さんんんんん!!!!」
……嘘、でしょ……。
そんな……
銀時……!!
「哀れな男よ。国も主君も護るものも全て失い、最後は他人のものを護って死んでいくとは。己の剣にそんなに意味が欲しいか。そんな剣では何も護ることなどできはせんわ。
…己の命すらな」
…そんな……ひどい……。
「うわぁぁぁぁぁ!!!」
響く晴太くんの泣き声。
その時。
「……泣いてる暇なんかないんじゃないのかい」
破壊神が、口を開いた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - こんにちは。一気に読ませていただきました。お話の続きが読める日がある事を祈ってます。 (2023年2月28日 14時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
Rio - とても素敵な作品でした。(^^)♭ このお話の続きが気になってオールしました! (2022年9月18日 6時) (レス) @page13 id: 9824f121c1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいんせちあ - 大好きです、このお話。無理せず…いや無理してでも更新お願いします!! (2022年5月4日 10時) (レス) @page13 id: d1e9fea686 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこのみんと(プロフ) - とっても素敵なお話をありがとうございます!いつか修正が終わってまたこのお話が更新される日を心待ちにしてます(^-^)頑張ってください! (2020年9月22日 15時) (レス) id: dfbb799ac9 (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 続きとても気になります!更新頑張ってください! (2020年3月6日 21時) (レス) id: ec56057e30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ニコぱー | 作成日時:2019年6月11日 20時