〇 ページ48
.
「ぜんい、んぅ」
外へ出るなり、路地へと引き込まれ深い接吻をする
ここは繁華街だから、路地でこういう事をしている男女は珍しくない
だが、善逸が外でこんな事をするのは珍しいのだ。
「ぁ、ふっ……、んぅ」
「んっ」
人の騒ぎ声が遠くに感じて、お互いの息遣いだけが聞こえる
ﾋﾟﾁｬﾋﾟﾁｬと水音が耳を犯すのが、恥ずかしくなる
「も、たてなぃ…、」
「ぁ、ごめんAちゃん」
壁に押さえつけられて善逸に腰を持たれ、なんとか自分の足で立つ
「Aちゃん、かわいい、だいすき」
「ん、わたしもだよ…？」
「でも、今日俺が来なかったら…Aちゃんが炭治郎に…」
「炭治郎に、なに？」
彼は不満そうな顔で、ぼそっと「炭治郎に寝とられてたかも」と悔しそうに呟いた
「ごめん、俺今酔っててすごくムカついてる」
「私の彼氏は善逸だよ…？」
「ちがう、そういうことじゃない」
善逸は持っている腰をいやらしく撫でる
足を撫でていた手は段々と上へと上っていき、もう片方の手で私の頬を撫でた
「なんでこんな男ばっかの飲み会に行くの、もう行かないで」
「え、う、うん」
「なんで他の男にあんな可愛いことするの」
「あんなって…？」
「炭治郎の顔、覗き込んだ時」
「あれは炭治郎が心配で、」
「なんで俺以外を心配するの」
彼は私の顎をグイッと強めに引き寄せて
私と彼の間にあった空間がなくなって、ぴったりとくっついてしまう
「Aは俺だけを心配してよ、俺だけを愛してよ」
上から見下されたような視線にキュンと胸が締め付けられた
元々そういう趣味はないと思っていたが、善逸にならなにされてもいい、そういう気がしてならないのだ
「私は、善逸だけのものだよ」
震える声が出てしまって、怯えてるような雰囲気になってしまった
でも、心の音が聞こえる彼には全てがお見通しで
「ふふ、Aちゃん嬉しがってる、そんなAちゃんのこと、愛してるよ」
彼は不敵な笑みを浮かべていた。
翌日、彼には記憶が残っていなかったが
今日のことは彼の本音として、私の胸の内にしまってある。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2000人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
廣岡唯 - しのぶさん愛しているぞ村田さん大好きだ (2023年4月2日 15時) (
レス) @page17 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
黒犬(プロフ) - kanaさん» はじめまして！こちらこそお読み下さりありがとうございます！きゅんきゅんしてくれて嬉しいです(*´`)最後の村田にこれからも癒されちゃってください！ (2021年9月1日 21時) (レス) id: 43c30b8faa (このIDを非表示/違反報告)
黒犬(プロフ) - ぱーむくーへんさん» お粗末さまです！拙い文章をお読み下さりありがとうございました(*´`) (2021年9月1日 21時) (レス) id: 43c30b8faa (このIDを非表示/違反報告)
kana(プロフ) - 初めまして！^^*完結おめでとうございます！(*´-`*)どのお話もキュンキュンしました(/ω＼*)最後の村田さん,イケメンすぎました！(/// ^///) (2021年4月26日 22時) (レス) id: d202a80bf0 (このIDを非表示/違反報告)
ぱーむくーへん - 村田さぁぁぁぁん！！！イケメンが過ぎる。しゅきってなりましたありがとうございますごちそうさまでした (2021年4月17日 15時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒犬×96 | 作成日時：2020年3月19日 21時
