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殺し屋の凄み ページ33

僕が何とか三階に辿り着くと、やはりと言うかなんと言うか……
二人が廊下で殴り合っていた。

「誰があの壁を直すと思ってるんだ?!」
そう言ったコノハヅキさんの拳が、目にも止まらぬ速さで真っ直ぐリーオックさんの顎に向けて突き出される。

しかし、その一撃が届く前にリーオックさんは体の向きを変えた。
「お前が先に仕掛けて来たんだろうが?!俺の部屋に変なもん入れやがって!」
そして、長い脚をありえないほど綺麗に伸ばしてコノハヅキさんの顎を蹴り上げようとした。

「一緒にするな!僕は静かに様子見をしようとしただけさ!」
コノハヅキさんは、グッと床に深く身体を沈めてそれを(かわ)した。
「……なのに君には驚きだよ、迷いもせず銃を使うなんてね!こんな普通の人達の暮らす家で!」
次の瞬間、コノハヅキさんはまさしく風のように翻った。そして繰り出したのは、リーオックさんのみぞおちを狙った鋭いパンチ!

しかしリーオックさんは、いきなり両手を背後の床に付き、一瞬で回転して猛撃を無効化した。
「あぁ、お前が普通じゃないからな!俺も普通でいられなくなったんだよ!」
しかもそれだけでは終わらない。
宙に舞うリーオックさんの両足は、恐ろしいスピードで、的確にコノハヅキさんの顔面や顎を狙っている。

コノハヅキさんも負けてはいない。その凄まじい攻撃の下を()(くぐ)って、鋭い膝付きとパンチを同時にリーオックさんの肝臓部分や首に繰り出した。
「あぁ、そうかい!ホント君の脳味噌を見てみたいよ!カビて、さぞかし綺麗な緑色してるだろうからね!」

僕はまたどうする事も出来ずに、お腹を抱えてその場に立ち尽くしていた。

ここまでで、まだ一分位しか経っていない。
二人は互いに恐ろしいスピードで急所を狙いあっている。

止めたくても、止めようがない……。
あの中に入ったら、絶対とばっちりで死んじゃうもの……。

だけど、二人の本当に怖いところはそこじゃない。

攻撃が一々美しいのもそうだけど、二人はこれだけ激しく動いているのにも関わらず、ランチを食べている時のように少しも息切れしていない上に、互いに全ての攻撃を(かわ)し切っているのだ。

そういえば、驚くほど音も立てていない。
二人の声と、ヒュン、ヒュンと風を切る音ばかりが廊下に響いている。

本当に信じられない事ばかりだ。
これが殺し屋の凄みというものか。


だけど……
そろそろ僕を通してくれますかね……?

激戦地より→←その笑顔のツケ



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設定タグ:冒険 , 殺し屋 , 恋愛   
作品ジャンル:ミステリー, オリジナル作品
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シャーロック - 木の葉月さん» うん、お休み〜また明日ね! (2021年4月7日 23時) (レス) id: 00557ff71e (このIDを非表示/違反報告)
木の葉月(プロフ) - シャーロックさん» 全然美人じゃ無いっすよ。ちょっと風呂入って来るんで、また明日話そ。 (2021年4月7日 23時) (レス) id: ac1426199a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック - 木の葉月さん» うわ、結構時間掛かるのね。コノハヅキはびじんだろーな〜 (2021年4月7日 23時) (レス) id: 00557ff71e (このIDを非表示/違反報告)
木の葉月(プロフ) - シャーロックさん» へへっ!30分前くらいに帰ってきたで (2021年4月7日 23時) (レス) id: ac1426199a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック - 木の葉月さん» おお、お疲れ様〜! (2021年4月7日 23時) (レス) id: 00557ff71e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:木の葉月&シャーロック x他2人 | 作者ホームページ:https://twitter.com/sherlock_rio?s=21  
作成日時:2020年10月3日 18時

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