お昼前 ページ12
「えっ、何ですかコレ??」
僕が思わずのけぞると、リーフさんは笑った。
「そんなに警戒しなくても良いのに。これはホンの気持ちさ。リーハ君、手伝ってくれてありがとう。」
「えっ?!僕は大したことしてませんよ!」
「そんなことはない。助かったよ。それに、この絵も気に入ってくれた人の所へ行く方が嬉しいだろうから。」
リーフさんはそう言って、にっこりと笑った。
そんな風に言われてしまったら、受け取らない訳がない!
しかも、あのスミレの花の絵をくれるなんて!
「あ、ありがとうございます…!」
僕は胸がいっぱいになった。
「はぁっぁぁ......緊張したぁぁ...」
部屋に戻った僕はベットの上に座って思いっきり息を吐いた。
外からはリーフさんが美術館へと向かう車の音が聞こえてくる。
はぁぁ、シャワーに入ろうと思ってたけど、ちょっと疲れた…だって、リーフさんのオーラが……凄すぎるんだもん。なんか湯当たりしたみたいに頭がクラクラするよ…。
「説明しよう!!
リーハは所謂コミュ障なのであーる!!」
あれ?なんか頭の中で解説入った気がする...メタ
だけど、本当に良かったなぁ!
リーフさんはすごく優しそうな人だった。格好良いしね。楽しく一緒に暮らせそう。絵の話ももっと聞きたいな……。
と、そこまで考えて僕はハッとした。
あ……もし、ユウミさんもリーフさんのことをそういう風に思っていたらどうしよう!
……僕に勝ち目、あるのかな。
さっきまでふわふわしていた気持ちがどんどん沈んでくるのが分かった。
あああ、ダメだ!
僕はいつも余計な事ばっかり考えてしまう!
そうだよ、ユウミさんがそう思っているなんて限らないじゃん!
リーフさんまでユウミさんの事が気になっているって事はないと思うし!!
シャッキリするんだ、僕!!
よし、シャワーに入る前にちゃちゃっと昨日した勉強の丸付けでもするか!
僕は頭を振って立ち上がり、万年筆とノートを鞄から取り出して、赤ペンを握った。
ところが……
ガシャン!!バン!!
「うえぇ!?な、何?!」
2号室から聞こえた恐ろしい音に驚かされて、僕はペンを取り落とした。
今の音は....えっと、...ドアを開けて閉めた音...?
いやデカくない?!音デカくない?!
「こ、こわいよ...」
……あれ?
そう言えば2号室の人って、いつ来たの?
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シャーロック - 木の葉月さん» うん、お休み〜また明日ね! (2021年4月7日 23時) (レス) id: 00557ff71e (このIDを非表示/違反報告)
木の葉月(プロフ) - シャーロックさん» 全然美人じゃ無いっすよ。ちょっと風呂入って来るんで、また明日話そ。 (2021年4月7日 23時) (レス) id: ac1426199a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック - 木の葉月さん» うわ、結構時間掛かるのね。コノハヅキはびじんだろーな〜 (2021年4月7日 23時) (レス) id: 00557ff71e (このIDを非表示/違反報告)
木の葉月(プロフ) - シャーロックさん» へへっ!30分前くらいに帰ってきたで (2021年4月7日 23時) (レス) id: ac1426199a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック - 木の葉月さん» おお、お疲れ様〜! (2021年4月7日 23時) (レス) id: 00557ff71e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木の葉月&シャーロック x他2人 | 作者ホームページ:https://twitter.com/sherlock_rio?s=21
作成日時:2020年10月3日 18時