鬼狩りとヒーロー？２

35話 ページ3

you side


『ｯはー、………ｶﾋｭｯ…ｶﾊｯ……ぇなさ……ｯ』

｢｢｢⁉︎｣｣｣

『ゃだ……ｹﾞﾎｯ､ﾋｭｰｯ……いゃ……ｯ』

また、怒られる。
ナンデ？
また、いじめられる。
ナンデ？
また、また、マた？
……また、迢ｬ繧翫⊂縺｣縺｡になる…？

轟「苗字‼︎」

『ｯ』ﾋﾞｸｯ

嫌だ、嫌だ、
どうせお前もキモチワルイって言うんだ
普通じゃないって、気味が悪いって

『ｯやめろ！！！！』

｢｢‼︎｣｣

『こっ、ｺﾞﾎｯ……ち……ﾊｧ､…ﾋｭｰ…くるなｯ…ｹﾞﾎｯ､ｺﾞﾎｯ…』

何でそんな目で見るのさ、
何で心配するフリしてるのさ、
何で、……何でこうやって接してくれるのさ……

轟「名前！！！」

『ｯ……ぁ…ぇ…？』

名前を呼ばれて、思わず頭を上げると、何か温かいものに包まれた。
…………轟君だ

『……ｯや、ぃや……』ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ

轟「……大丈夫だ、大丈夫………」ﾄﾝﾄﾝ

『ｯ、………っは、ﾋｭｰｯ……』

轟「ゆっくり呼吸して……そうだ」

『…………ｯ、ﾊｧ……』

一定のリズムでゆっくりと、優しく背中を叩かれる。
多分、普段であれば思い切り嫌悪感を感じるであろうこの轟君の行動は、何故か私の心を落ち着かせた。

『………』

『………ご迷惑…おかけしました』ﾊﾟｯ

轟「……いや、いいんだ。」

相澤「苗字……何故お前はそんなに顔を見せたがらない」

『………』

言ってもどうせ……何も変わらない
こうやって素顔を知られたら、どうせみんな離れていく
個性がある？遠回しに変って言ってるだけ
珍しいね？だから何、触らせてとか言いながら千切らないでもらっても？

相澤「………とりあえず今日は休め。俺らは帰る。」

轟「………苗字、」

相澤「行くぞ轟」

轟「はい」

轟「………俺は好きだぞ、その髪」ﾎﾞｿｯ

『＿＿ｯ⁉︎』

そう言い残すと同時に、部屋を出て行く轟君。
相澤先生もそれに続いて出て行ったため、病室には私1人だけ。

『………』

［轟「………俺は好きだぞ、その髪」］

『………いや、』

どうせお世辞だ。
あんな過呼吸になった人であれば、誰だってお世辞は言う。
……まあやっぱり、轟君ほど観察眼に優れている人であれば原因はある程度察するか。

『………気をつけないと』

そんな、私の独り言は、静かな病室に消えていった。


you side end

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