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ページ15

侑李side



オムライスも半分減ってきた頃、僕はあることを思い出す。

今日、薮先生に……。


このタイミングでいいのかな?と思うけど、今日中には言わなければならないことだから。


「ねぇ、薮先生が涼介と会いたいって。」


「えっ……?」


驚く声を上げたのは大貴。


涼介は……


………!?



「ハァハァッ……ハァフゥ」

荒々しく息をしていた。



「涼介〜?大丈夫、ゆっくり息を吸おうか。」


大貴が涼介を落ち着けようとするも、涙まででてきてしまってなかなか落ち着かない。



「ハァハァハァ……グスッ」






「も……だいじょうぶ。」

「良かった……びっくりしたよ。」


「ごめんなさい。大貴お兄ちゃん、侑李。」




「あぁ……うん。」



涼介を支えるわけでもなく、水を持ってくるわけでもなく、ずっとボーッと眺めているだけしか出来なかった。


また……。




「なあ、涼介?」

「な、何?」


「どうしたんだよ。最近……。」



「話す。心、軽くしたい。」


そう言う涼介は、今にも消えてしまいそうなほど儚かった。




「まずは……オムライス食べちゃうか!」



「そう……だね!」




冷めたオムライスは、美味しいのにどこか寂しさを感じた。

・→←お兄ちゃん



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作者名:赤兎 | 作成日時:2019年10月13日 23時

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