・ ページ15
侑李side
オムライスも半分減ってきた頃、僕はあることを思い出す。
今日、薮先生に……。
このタイミングでいいのかな?と思うけど、今日中には言わなければならないことだから。
「ねぇ、薮先生が涼介と会いたいって。」
「えっ……?」
驚く声を上げたのは大貴。
涼介は……
………!?
「ハァハァッ……ハァフゥ」
荒々しく息をしていた。
「涼介〜?大丈夫、ゆっくり息を吸おうか。」
大貴が涼介を落ち着けようとするも、涙まででてきてしまってなかなか落ち着かない。
「ハァハァハァ……グスッ」
「も……だいじょうぶ。」
「良かった……びっくりしたよ。」
「ごめんなさい。大貴お兄ちゃん、侑李。」
「あぁ……うん。」
涼介を支えるわけでもなく、水を持ってくるわけでもなく、ずっとボーッと眺めているだけしか出来なかった。
また……。
「なあ、涼介?」
「な、何?」
「どうしたんだよ。最近……。」
「話す。心、軽くしたい。」
そう言う涼介は、今にも消えてしまいそうなほど儚かった。
「まずは……オムライス食べちゃうか!」
「そう……だね!」
冷めたオムライスは、美味しいのにどこか寂しさを感じた。
241人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:赤兎 | 作成日時:2019年10月13日 23時