特別なチカラ＿＿2 (ページ14)

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お兄ちゃんページ14

大貴side

「学校不安だなぁ……。」

そう言いながら涙目で訴えて来る時と、

「やっと行ける！楽しみ！」

料理をしながら、ニコニコして話しかけてくる時がある。

どっちが本心なのか……。

「ちょっと！大貴も手伝ってよ！！」

「お兄ちゃん、ボーッとしないで！」

「あぁ……はーい。」

知念は、あの日から俺たちと一緒に生活している。

涼介が退院してからは、家が毎日今まで以上にうるさくなった。

涼介も、親友であり幼馴染でもある知念がずっといて嬉しいんだろうな。

その分、お兄ちゃんにかまうことが少なくなって寂しいのは秘密で。

最近はお母さんの仕事が忙しくて、ほぼ3人で過ごしている日々が続いている。

ちょうど涼介が退院したくらいから急に仕事で忙しくなって……。

少し、少しだけど違和感を感じている。

「オムライスじゃん！」

お母さんがいないなか、料理を作ってくれるのはもちろん涼介。

知念に家事はさせられないし、お兄ちゃんはなんか怖いから俺が作るしかないって。

「やったぁ。」

喜ぶ声をあげると、ふふふっと微笑むのがすごく可愛い。

この笑顔を守りたい、そう思うのは俺だけではなくて……

「ねぇ、涼介大丈夫なのかな？」

「え？」

「なんか、心配。」

「……そう、だな。」

知念も涼介のことを想っている。

涼介の心、もっと知りたい。

それが俺と知念の共通して考えていることだ。