検索窓
今日:162 hit、昨日:836 hit、合計:43,088 hit

23 ページ23

.





.




.




試してしがみついて縋っていなきゃ
終わるような関係なんてすぐ壊れるから。
…そんなことする必要なんてないのにね。
気持ちが釣り合わなきゃ、
恋愛ってやっていけないって分かってる。




.




「最近上の空だよね、」

「なんかAらしくないぞ」




.




教室の1番前、1番窓側の席。

頬杖をついていると、どこからか視界に入ってきた
真美ちゃんとなあくん。




.




気持ちに気づく前にやめよう、と思った恋心を
どこにぶつけたらいいのか分からず
毎朝のウォーキングの距離を増やしてみたり。

だけど不思議な事に、真美ちゃんとなあくんの顔を見たら
安心してつい、涙目になってしまう。




.




「うぅ、真美ちゃん、なあくん〜〜〜」

「わわ!どした!?」

「話聞くよ?」




.




自分の事を話すのはとても勇気が必要で。
否定されたらどうしよう、と思う私の気持ちも
全部受け止めてくれるかのように一つ一つお話を聞いて
相づちを打ってくれる2人が優しくて包容力で嬉しかった。




.




「なるほどね…」




.




あの日以来、私がノートにメモして以来会っていない。
…というより、火曜日と木曜日は遠回りして遅く帰ってる。
今は合わせる顔が無いから。どんな顔して会ったらいいか分からないから。




.




「ん、まってまって。おれ話読めてないんだけどー?」

「A、それは恋だよ」





.




”ね!”となあくんに同意を求める真美ちゃんに頷くなあくん。
……恋なんてしたくなかったな。
まだ自分に自信がないのに、どうして恋心が芽生える方は早いんだろう。



.




「でもその、大森優実ちゃん、ちょっと厄介だね」

「浮所くん女の子をとっかえひっかえしてるって聞くし」

「え!?そうなの!?浮所が?」




.




まるで自分のことのように頭を悩ませてくれる2人。
私は本当にいい友達を持った。
今すぐ抱きしめて私から賞をあげたい。友達賞的な。




.




「浮所、ああ見えて明るいし人懐っこいからそんなイメージないけどな」

「へぇ、浮所くんってクールだと思ってた」

「顔がいいからね、黙ってるとそう見えるよね」

「喋ったらダメ的な?」

「俺はそこまでいってない」




.




好きだとか、本気だとか、恋だとか。
私が私の気持ちをそう決める前に私は浮所くんの事、
なにも知らない…。誕生日とか好きな食べ物とか。




.




「わたし、勇気出してみる!」




.




ためらう私に、勇気をください。




.





.




.

24→←22



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (114 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
329人がお気に入り
設定タグ:浮所飛貴 , 那須雄登 , 美少年   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Shiro.(プロフ) - 梨乃さん» 感想ありがとうございます!励みになります、うれしいです!!! (4月10日 11時) (レス) id: 5a97038d8f (このIDを非表示/違反報告)
梨乃(プロフ) - ものすごくキュンキュンしました!続きが楽しみです^_^ (4月8日 8時) (レス) @page36 id: 5cceb5056f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Shiro. | 作成日時:2024年2月26日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。