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学校の最寄り駅から私の家まで。
今日もお気に入りのアイドルソングを聞いて帰る。

時々、たまに。

好きだった人の事を思い出す。
何かの本で友達から始まる恋は叶わないって見た。
でもきっと私が彼のことを1番に想っていたし
近くで見てた。彼の太い眉も、大きな目も、白い肌も。全部。
変な駆け引きなんてしなきゅ良かったな。




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『おい』




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はあ。なんで……なんだろ。
どうして私があの頃を思い出すと会ってしまうのかな。




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「あっ、」

『中、入れて』




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帰宅すると家の前に浮所くんが待っていた。
どのくらい待っていたのか。
背中を壁にもたれかけてスマホをいじっていた。
それだけで絵になっちゃうから不思議。




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「あ、はいっ、すみません」



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慌てて玄関のドアをあける。
そして浮所くんを中に入るよう促す。

彼はよく人と目を合わせる人だ。

私の目をじぃっと見て
”おじゃまします”と言って入った。





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「ただいまー!」

『今日お料理教室だよ』

「えっ?あ、そっか。」




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お母さんは火曜日と木曜日にお料理教室へ行く。
きっと浮所くんのお母さんもそう。

………え、てことは?




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「あの、もしかして火曜日と木曜日に?」

『よく分かってんじゃん、勉強もすぐ覚えられそうだな』




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嫌味っぽく鼻で笑った浮所くんは家に上がった。




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「あの、教科書とかもってくるので待っててください」

『リビングでやるの?』

「あ、え、と……」




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てっきりリビングでやると思ってた。
こういうのって私の部屋でやるものなの!?
まって今日慌ててたから、部屋散らかってるかも…




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『上?』




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あーだこーだ考えているとそれを止めるかのように
浮所くんは言った。
咄嗟に”はいっ”と言ってしまい、
彼は2階へ上がった。




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「上がってすぐの部屋です!」




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追いかけるように私も階段を上がり、
ガチャりと部屋のドアを開ける浮所くん。

まるで自分の家かのように自然に入るから
私の家だよね?ってちょっと考えてしまう。




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続いて私も部屋に入り、扉がガチャリと閉めらたと同時に
扉が背中に。目の前には浮所くん。




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「へ?」




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思わず拍子抜けした声が出る。
これって、いわゆる壁ドンっていうやつ!?




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『お前、隙ありすぎ。』




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設定タグ:浮所飛貴 , 那須雄登 , 美少年   
作品ジャンル:恋愛
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Shiro.(プロフ) - 梨乃さん» 感想ありがとうございます!励みになります、うれしいです!!! (4月10日 11時) (レス) id: 5a97038d8f (このIDを非表示/違反報告)
梨乃(プロフ) - ものすごくキュンキュンしました!続きが楽しみです^_^ (4月8日 8時) (レス) @page36 id: 5cceb5056f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Shiro. | 作成日時:2024年2月26日 22時

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