You're Liar. ページ23
17、You're Liar.
side圭吾
嫌な夢を見た。
「──…っ！？」
底知れない恐怖から逃れるように飛び起きると、そこは見慣れた自室だった。
「ぁ…っ…はぁ…はぁっ…」
乱れる呼吸をどうにか整えようと意識する度、耐え難い息苦しさに襲われる。
もしかしたら過呼吸の手前かもしれないとどこか冷静に考える頭もあり、布団を顔に押しつけて過剰な酸素を取り入れることを防ぐ。
こういう時、警察官として得た知識が役に立って良かったと常々思う。
普通の人なら多分パニックを起こして余計に重篤になるケースが多いだろうから。
「ふっ…は…ぁ…」
どれくらいそうしていただろう…緩やかに落ち着いてきた呼吸に布団をゆっくりと剥がせば息苦しさは消えていた。
その代わり額から背中から汗でぐっしょりで気持ち悪い…。
カーテンの隙間から見える木漏れ日に、いつのまにか朝を迎えていたことを知った。
こんな酷い状態でリビングには行けないとサッとシャワーを浴びにきたが、その間もさっき見た夢の内容が頭から離れない。
もう勘弁してほしいと何度願っても、俺らからこの忌まわしい記憶が消えることはない…。
すっかり気分が堕ちてしまった。
その証拠に、仕事に行きたくないと思ったところで今日が休日だったことを思い出したくらいだ。
休みで良かった…。
仕事だとして、今日は役に立ちそうにない。
このまま二度寝でもできたら気分も晴れるのだろうが、再び眠ればまたあの悪夢に苛まれるかもしれない。
それなら…、二度と眠らない方がマシだ。あんな夢もう…ごめんだ。
自室に戻ろうと廊下を歩いて、ふと…勇吾の部屋の前で足が止まる。
入りたい…、でもきっと寝ている。
何事もなかったかのように通り過ぎようとしたとき、不意に目の前の扉が開いた。
「っ…」
「おっと…」
距離を取ろうと一歩後ろに引こうとしてバランスを崩し、勇吾にグイと腕を引かれ抱き留められる。
何をしているんだと訝しげられる声に反応できずにいると、様子がおかしいと思われたのか顔を覗き込まれた。
「…どうした？なんか浮かない顔してっけど」
「…別に、ちょっと疲れてるだけだよ」
「あ、そ…」
眠い眠いと言いながら洗面所に向かう勇吾の後ろ姿を見つめていると、リビングからひろの俺を呼ぶ明るい声が聞こえた。
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絢音(プロフ) - こっちゃんさん» こっちゃんさん♪宏光も圭吾も、大好きをまっすぐ勇吾に伝えるというのを大事にして創ったので、そう言ってもらえて嬉しいです(^^)わぁ！お心遣いもありがとうございます！今書くのが楽しい時期になってるので、また次作に向けて楽しく書いてます(^^)♪ (2021年2月11日 23時) (
レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - のこさん» のこさん♪お久しぶりです(^^)おや、更新通知が？青い鳥でもほぼリアルタイムでお知らせしてるので気づいてもらえて嬉しいです♪始めから読んでくれたんですね！嬉しい♪3人のその後の話なども、またいつの日にか…。それまではここの3人にまた会いにきて下さいね♪ (2021年2月11日 23時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - つーちゃんさん» つーちゃんさん♪ふふ、ずっと読ませて下さいと言われたすぐ次に完結させてしまった何とも悪いタイミングの悪さに若干気まずくなっております(￣∀￣)笑。でも終わらないでーって、すっごく嬉しかったですよ♪またいつでも双子と宏光に会いにきてやって下さいね(^^) (2021年2月11日 23時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» これからきっと、辛いよりも楽しくて幸せな何気ない日常がたっくさん訪れるはずですね(^^)あ…ふふ、風車♪それだけはどうしても取り入れたくて、一番美味しいとこどりでラストに持ってきちゃった(*ﾟ▽ﾟ*)大好き大好き言い合う3人まるっと抱きしめてあげたい…っ！！ (2021年2月11日 23時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 赤い浴衣の別嬪さんには私ならただでからあげあげちゃうし逆ナンもしたくなっちゃう♪楽しく書けた描写でした(^^)宏光視点でのあの日語りをラストに放り込む事でまたハッピーだけでは終わらない締め方になってしまいました(*ﾟ▽ﾟ*)笑。でも愛情たっぷり注いだよ♪ (2021年2月11日 23時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絢音
| 作成日時：2020年3月18日 19時
