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「きたやま、すき」
「んはは、あんがとなー」
「もー、めちゃくちゃすきー」
「知ってる。…俺も、藤ヶ谷大好きだぜ」
「へへ、一緒だ」
どうしてこんなに好きなのか分からない。
俺はデビューするずっと前から、北山のことが好きで好きで仕方なかった。
「一緒なぁ〜…」
「え？」
「…一緒だったら、よかったのにな」
「…？」
北山は時々、こんな風に小さな声で訳の分からない事を言う。
そして次の瞬間には、何でもないよと笑うんだ。
同じなのに。
俺が北山をお兄ちゃんのように慕うのと、北山が俺を弟のように可愛がってくれるのは同じなのに。
どうしてそんなに寂しそうに笑うんだろう。
「…好きだよ、藤ヶ谷」
「うん…？」
「ほんとに、お前俺のこと好き過ぎだな！」
「っ、うん、好きだよっ」
「……そっか」
北山はやっぱり少し眉を下げて、微笑みながら大事そうに俺の頭を撫でてくれる。
俺はその温もりにいつも安心して、ソロの仕事を終えた北山が遠くに行ってない事を実感するんだ。
「…あー、なんか腹減ったなぁ。
飯付き合えよ藤ヶ谷、美味いもん食い行こうぜ」
「また焼き肉？」
「んー？藤ヶ谷の好きなとこでいーよ」
ほら、また甘やかしてくれる。
嬉しい。だってなんだかんだ北山の中で俺の存在ってきっとそこそこ占めているはずだから。
「じゃあ、焼き肉がいいな」
舞台を頑張ったご褒美には、やっぱり好きなものを食べて欲しいから。
じゃあ店探すなとスマホを手に取った北山が決めてくれる店はいつも、肉も魚も両方選択できる場所にしてくれることに気づいている。
そういうさりげない気遣いできるところも、全部全部大好き。
「北山」
「んー？」
「えいっ」
「おわっ、んだよ危ねぇなぁ」
「んふふ」
大好き。北山が大好き。
この気持ちはきっとこれからもずっと変わらないのだろう。
「とろけちゃうような美味しいお肉食べたいっ」
「はいはい」
後ろから抱きつきながら北山の操作するスマホを眺める。
死角になっている北山がどんな表情をしているかなど知る由も無いまま…、今日も俺は無邪気に、それが残酷とも知らずに愛の言葉を口にしていた。
(お兄ちゃんじゃいられなくなった北山さんと、いつまでもかわいい弟なままの太輔さん)
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ひろ(プロフ) - 絢音さまご返信ありがとうございました^_^ 今は過去の別サイトは紹介されてないのですね。それでは新作がアップされる機会を楽しみにしておりますね(o^^o) またご迷惑でなければコメントもさせてください。お忙しいところ、ご連絡くださりありがとうございましたm(_ _)m (2021年5月12日 21時) (
レス) id: 88642e1cbe (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - ひろさん» ひろさん、初めまして(^^)いつも作品読んで下さりありがとうございます♪1ページごとにお星様〜、そんな事言ってくれるの初めてです！とっても嬉しいです(^^)実は歴長いですが、過去の作品は別サイトにあり今はご案内していないんです。お気持ちだけ頂戴しますね(^^) (2021年5月12日 21時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 1ページごとにお星様を押すことができたら良いのに。そしたらぜんぶのページでお星さま押します。たびたびのコメント、失礼しました^_^ (2021年4月26日 15時) (レス) id: e1b1489f48 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ - はじめまして。作品いつも楽しみにしています^_^絢音さんの作品の登場人物がみんな優しくて魅力的で、温かい気持ちになるので、とても好きです。他にも作品をお書きになられていらっしゃいますか？可能であれば拝見したいですm(_ _)m (2021年4月26日 14時) (レス) id: e1b1489f48 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» ふふふ、ほんとは怖いままで終わらせようとしてました（小声）たまには思い切りなバッドエンドも書きたいと思いつつ、誰得なんだ？と控えてますw。でも最後の描写少なかったかなー、もう1ページ頑張ってもよかったかなぁーなんて沸々思ってきてます(*ﾟ▽ﾟ*) (2021年4月2日 22時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絢音
| 作成日時：2019年11月3日 23時
