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一時間後、指定された場所に向かうとさっき会った格好とは少し違う北山が腕組みをして壁に凭れ立っていた。
「北山」
声をかけると顔を上げた北山は表情を和らげてお疲れと労ってくれた。
「なんか、さっきと違うね」
「ん？あー、パパッと宮田と銭湯行ってきたから」
「え、この短時間で？」
「ふはっ、そうそう」
プライベートでも分刻みで動いているのかと不思議に思ったら、北山は何だか楽しそうに俺の顔を見ていた。
「何？」
「ふふ、なんか百面相してる」
「え…」
「あはは、面白ぇー」
クスクスと暫く笑って、気が済んだのかさぁ行こうかと壁から背を離した。
「どこ行くの？」
「…どこがいい？」
「え…」
てっきりお店は決めてくれているものだと思っていたから慌ててスマホを取り出し周辺の良さげの店を探そうと手を動かしたところで、北山の手が上から重なる。
「…北山？」
あまりに近い距離感に戸惑いを覚えつつも真意を探ろうと表情を見つめる。
北山はいつもと変わらない笑顔を浮かべて俺に選択肢を提示してきた。
「この辺、美味い店多いんだ。
よく行く焼鳥に、お洒落なイタリアンに、個室のもつ屋に、……俺ん家もある」
「…っ」
「どこがいい？藤ヶ谷」
最後の選択肢にハッと北山を凝視すると、北山の顔もだんだん真剣なソレに変わっていく。
俺がどれを選ぶかなんて、分かっているくせに。
あえてそれ以外を選んでどんな反応をするのか確かめることもできる。
その反応次第ではもしかしたら…
もう一度、どこがいいと静かに問いかける北山に、結局告げる答えはひとつだった。
「…北山の家がいい」
フ…と伏し目がちに微笑んで、だと思ったと呟いた。
それはもう、北山の出した答えだと自惚れても良いのだろうか…。
「行こ」
そう言って歩き出す北山の背中を追いかけながら、これから訪れる時間に期待を膨らませていた。
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絢音(プロフ) - みーちゃんさん» みーちゃん♪この度は良縁に恵まれ、直接生の感想を頂くという尊い時間をありがとうございました！いやはやしかし生談義は良いですなぁ〜(*ﾟ▽ﾟ*)これからも素敵な藤北お届けできるように妄想に励みます←笑。 (2019年10月27日 11時) (
レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - もえさん» もえさん♪たいぴの胸にお顔ぐりぐりみったん、会員向けプレミアム雑誌（空想）に載せてもらいたいですよねぇー！それだけで我々は生きていけますね(^^)2人のもだもだした恋愛の行く末を見届けて下さりありがとうございました！番外編も頑張ります！ (2019年10月27日 11時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» たいちゃんらぶさん♪読み返しのところの追描写に納得してくれてホッ…。気持ちを自覚してからのみったんはかわいいの宝庫でしたね！笑。番外編も引き続き楽しんでもらえるように執筆中でございます♪いつもありがとうございます！ (2019年10月27日 11時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - ここさん» ここさん♪確かに、自分を北山さんにと太輔さんにと置き換えてみても双方とお付き合いしたくなるような魅力が詰まっていますよね(^^)そんな素敵な2人が無事にくっ付いて作者もホッとしているところです。番外編はひたすらに甘々いちゃいちゃさせたいと思いつつ…笑 (2019年10月27日 10時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - ちぐさん» ちぐさん♪ようやくみっくんの心を手に入れた太輔さんはこれからいっぱい幸せな気持ちで満たされることでしょう！次は身体も…(〃ω〃)でもその描写番外編に入るかな…？ありがとうございました！ (2019年10月27日 10時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絢音
| 作成日時：2019年8月10日 23時
