君だけを想ってる OS (ページ12)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:49,555 hit

12 ページ12

水族館を後にして、家に帰ると

玄関に足の踏み場もないくらいに、たくさんの靴が敷き詰められていた

なにこれ

僕の靴、置く場所ないじゃん

見た感じ、上品な靴やサラリーマン風の靴ばかり

リビングの方からは宴会みたいに盛り上がった声が聞こえてきた

玄関が静まり返っているから余計にここまで響いてきて

「翔、おかえりなさい」

玄関に立ち尽くしているとリビングのドアが開いてお母さんが出てきた

「一体何の騒ぎ？」

「今日同窓会って言ってたでしょ？決まってた料亭所と急に都合が合わなくなって急遽うちで開くことになったのよ。言ってなかったっけ？」

「聞いてないし」

「お姉ちゃんと智には言ったんだけど。２人から翔にも伝わってると思ってたわ。ごめんね」

はぁ…

「とりあえず、今日は皆うちに泊まることになってるから」

「え？全員？」

「皆お酒も入っちゃってるし、久しぶりで話しも絶えないから多分夜中まで飲んでると思うのよ」

「え、でもこんなたくさんの人どこに寝るの？」

「リビングと客間に、あと智の部屋も使わせて貰うことになってるの」

えぇ？

「じゃあ智くんはどうするの？寝るとこないよ」

「今日はお友達の家に泊まるって言ってたわよ。ちょっと気を使わせちゃったかしら」

「…そう」

今日は智くん帰ってこないんだ

キーホルダー、渡したかったな