１２９：お兄ちゃん ページ28
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それは…私も言われたよ沢山。
「知名度も低い楽器だしね？華型でも無いし。でも、あの時のコントラバスは存在感が凄くて」
「・・・」
「音に惚れたんだよ、完全に」
「え……」
「だから俺、あの子といつか一緒に演奏したいなーなんて思ってて。そしたら次の年居たんだよ、同じ学校にその子が」
ねぇ、それってさって高地先輩が北斗先輩の顔色を伺う。
「だからAと一緒に出るコンクールは俺にとって特別なの」
そっちこそ……そんな大事な話、今までしてくれなかったじゃん。
「怪我の事は、もちろんAが辛くないようにするし、無理はさせない。それも一緒に俺が考えるからさ」
だから考え直して、って北斗先輩は続けた。
「…わかりました」
簡単に決めたはずじゃ無かったのに…自分の決意は簡単に揺らいだ。
「あとさ！」
「うわ…！」
…びっくりした。
何、急に大きい声出して。
「もう…なんですか急に……」
「さっきの…あれ絶対ダメだから」
「え？」
さっきの？
「部活辞めるとか、絶対ダメ」
「あ…」
「ねぇ、俺めっちゃショックだったんだけど」
「……ごめんなさい」
あぁ…あんな事勢いで言うんじゃなかった。
間違えた。
そんな顔…させたかった訳じゃない。
「あれはちょっと…勢い余ったと言うか……」
「は？考えも無しに勢いで部活辞めるとか言ったの？A」
「すいません…本当に……」
怖いよ…そんなに怒らないで……いや、怒るのも分かるけど……。
「やめてよ。そうやってすぐ京本に影響されるの」
「そんなんじゃ…」
「そんなんじゃん。京本に振り回されすぎなの、Aは」
それは、確かに……。
ダメだなぁ、ほんと。
「すみません……」
「意地悪で言ってるんじゃないから、ね？」
ね？って首傾げながら頭を撫でてくる。
「……お兄ちゃん」
「え？」
「北斗先輩は私のお兄ちゃんですね」
さっき、高地先輩に言ったのと同じようなセリフを言って笑ってみせた。
「…そうだな」
ねぇ、北斗先輩。
ほんと、Aはバカだなぁなんて笑うから。
心配してくれてるんだなって。
それは、妹を心配する兄みたいなものだって。
そう…思ってたよ。
ねぇ北斗先輩……。
なんで、そんな顔するのーーー……？
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chaka(プロフ) - こんぺいとうさん» こんぺいとうさん、コメントありがとうございます！嬉しいです！完結までぜひお付き合いお願い致します😍 (2022年10月11日 12時) (
レス) id: 93153d1174 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう(プロフ) - 私も学生時代吹奏楽部だったので、コンクール中の舞台裏の感じがすごく懐かしくなってコメントしてしまいました！毎回更新される度にとても楽しく読ませて頂いています！この先先輩2人との関係性がどうなっていくのかとても楽しみです！応援してます！ (2022年10月10日 23時) (レス) @page36 id: 380161607a (このIDを非表示/違反報告)
chaka(プロフ) - akikumaさん» またまたコメントありがとうございます！ずるいですよねーーー！！(笑)作者の中でももうだいぶ癖になってます、、、拗らせ京本たまらん、、、って感じです笑 (2022年9月29日 23時) (レス) id: 93153d1174 (このIDを非表示/違反報告)
akikuma(プロフ) - ずるいーーー！！って心で叫びました(°▽°) でも拗らせ京本さんもだんだんクセになってきますね笑 胸あたりに顔っていう身長差も素敵だし、今回めっちゃキュンキュンしちゃいました！ありがとうございます(о´∀`о) (2022年9月29日 22時) (レス) @page21 id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)
chaka(プロフ) - ましゅさん» ましゅさん、コメントありがとうございます！嬉しいお言葉……ありがとうございます！だいぶ拗らせ京本ですが……温かく見守っていただけると嬉しいです！ (2022年9月29日 22時) (レス) @page21 id: 93153d1174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chaka
| 作成日時：2022年9月24日 12時
