２８６：躊躇 ページ33
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「その本と京本ってさ、なんか関係してんの？」
「……卒業式の日に、貰ったの。大我先輩に……」
私がそう言うと、北斗くんは少し驚いていて。
「京本ってそういうことするタイプなんだ」
「え？」
「意外とロマンチストなんだね。そんな風にドラマの主人公みたいなことしてさ」
ドラマの主人公…か。
随分前に、私も同じようなことを思った。
大我先輩ってそんなにロマンチストじゃないよなって。
だけど、わざわざ本を渡すって……。
相手に何かメッセージを伝える以外に理由あるの？
「ちょっ……北斗くん、何してるの…」
「え？外寒いからさ」
「いや、そうじゃなくて……」
……なんで。
なんでコート着てるの？
外寒いって、なんで？
「帰るの？」
「は？」
「え……」
「行くんでしょ。京本のとこ」
もう…なんで……。
「そんな顔しといて、違うって言うつもり？」
「北斗くん……」
「ほら早く。まだ居るでしょあいつら」
そう言って、私の答えを待つこと無く手を引いて玄関で靴を履く。
時刻はまだ、23時台。
きっと、まだ居るはずだけど。
「待ってよ……北斗くん」
掴まれている方とは逆の手で北斗くんの腕を掴んで、動きを止める。
「どうすんの、そんなんで」
謎に手がクロスしてる状態で北斗くんに見下ろされて、そんな風に言われる。
「え？」
「このままじゃ繰り返しだよ？強がんのはもうやめなさい」
あぁ……もう。
「なんかよく分かんないけど、文化祭のことでしょ？勘違いって」
「・・・」
「本当…Aはいっつもそうなんだから。早とちりで勘違いして勢いで行動して凹んで」
そんな…私そんなバカみたいな子じゃ……。
「今年で最後にするって決めたのにって意地になってるから、そうやって躊躇してんでしょ」
「ちが……」
「違わない。まあそうさせてんのは俺のせいだとは思うけどさ」
「北斗くんのせいなんかじゃ無いよ……」
違うのに。
「あー、もう」
「うわっ……ちょ、北斗くん…」
だからダメだよ……。
そんな風に…こんな時までさ……。
そんな風に抱き締めるなんて。
「これは、兄としてね？大事な妹に対してだと思ってよ」
だから今だけ許してって。
そう言って北斗くんは、余計にギュッと抱き締める力を強めた。
「そんなんじゃ俺も諦めきれなくなるから…」
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chaka(プロフ) - らいおんさん» らいおんさん、大変大変お返事遅くなりました……💦すみません！夢主ちゃんの長年の恋がやっとやっと実りました！！超絶拗らせてる大我先輩には心臓取られちゃいますよね😂 (1月4日 18時) (
レス) id: 93153d1174 (このIDを非表示/違反報告)
chaka(プロフ) - JUJUさん» JUJUさん、大変大変お返事が遅くなり申し訳ございません💦おにいちゃんのともだちから！ありがとうございます🥰続編希望嬉しいです！いつか出せたらいいなと思ってますのでお楽しみに😌🫶 (1月4日 18時) (レス) id: 93153d1174 (このIDを非表示/違反報告)
chaka(プロフ) - 名無し78305号さん» 名無し78305号さん！コメント嬉しいです🥰だいぶ長編だったのにイッキ読み！ありがとうございます🥹💘私もこのお話の大我くんに恋しちゃってます😭(笑)続編希望嬉しいです！前向きに検討させて下さい🌸 (1月4日 18時) (レス) id: 93153d1174 (このIDを非表示/違反報告)
名無し78305号(プロフ) - 答え合わせを一気に読ませていただきました！終始涙が止まらず、今もずっと大我先輩に恋してしまっています😭🥺🤍もしよろしければ続編を大変希望しておりますのでどうかご検討の程よろしくお願いいたします🙇♂️🥺 (1月4日 5時) (レス) id: 51150dac50 (このIDを非表示/違反報告)
JUJU(プロフ) - おにいちゃんのともだちから戻ってきて改めて読みました！続編希望しすぎてます😭😭 (10月16日 20時) (レス) id: 20091c0e6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chaka
| 作成日時：2022年11月26日 18時
