メンバー全員、片想い2〈SnowMan〉

私の本心、君の気持ち ページ45

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"康ちゃんとちゃんと向き合いたい"そう心に決めてからも、今更どう話せばいいかなんて分からず数日が経った。



朝起きて、顔を洗って携帯をチェックする。マネージャーからメッセージが届いていてそれを開いた。


"今日の連載の撮影、渡辺さんの予定だったんですが別件で仕事が重なってしまったようで…ちょうど向井さんがスケジュール空いていたので向井さんとお願いします"


この仕事をしていれば、急な予定変更だってよくある話だ。それに対応する力だってそこそこついていたはずなのに。


『話さなきゃ…』



びっくりするくらい忙しく動き出した心臓は、彼と向き合う時間が思ったより早く訪れたからだろうか。撮影が終わったら、ご飯にでも誘おうと心に決め立ち上がる。



いつもよりちょっと濃い目のメイクをすれば、淡い恋をした18歳の頃に戻ったよう。動かしに行くんだ…。



あの日止まってしまった2人の時間を…
あの日残してきた彼への気持ちを…



そうしないと、私は誰とも向き合う事が出来ないから。



『よし、行こう』



玄関で、奥底に眠っていた１つのスニーカーを手に取る。それは昔、彼からもらったはじめてのプレゼントだった。



いつぶりかのその靴は、まだ少し固くてぎこちなく足を包み込む。だけどそのぎこちなさが、昔感じた康ちゃんの優しさのようで心地いい。



玄関を開けると、眩しいくらいの太陽にちょっとだけ目を細めながら家を出た。

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