film16 緊急作戦 ページ17
✤
Aの推察通り、例の緊急作戦を使うとの指示が監督から入った。
「例の緊急作戦を使います、だって！」
｢あれか｣
｢あれって？｣
一人置いてけぼりになっている杏奈が尋ねれば、明日人が器用な早口口調で答えた。
「緊急の時に、使えるかもしれないけど使えないかもしれない作戦！」
「他にもカラスの行水大作戦とか、お尻プリプリ作戦とか色々ね！」
あまりに突飛で馬鹿馬鹿しい作戦名に杏奈は目を細めると、冷静に批判した。
｢今回の作戦の鍵となるのは、海腹のりか、日和正勝。貴方達よ、よろしくね｣
Aは、監督からの指示を発表すると、2人にウインクをして明るい声で言う。
頼もしく笑うのりかと、驚いたように目を見開いた日和。正反対な2人の反応が、性格の違いだなと思いながら、Aはのりかに笑いかけ言う。
｢のりかちゃん、あの特訓頑張ったもんね！｣
｢うん！｣
Aが人差し指を立て言えば、のりかは腰に手を当て誇らしげに頷く。
｢日和は？｣
「監督の雑用は手伝いましたけど･･･。」
万作が尋ねると、日和は不安げな顔のままモゴモゴと答えた。隣から岩戸が、監督の手伝いが必殺技に繋がるのでは？と言うが、彼の不安げな顔は変わらなかった。
｢大丈夫よ｣
Aは、両膝をついて、日和と目線を合わせると、彼の肩に手を当て、安心させるように微笑んだ。
｢信じましょう。貴方ならきっとできるわ｣
｢ありがとうございます｣
日和は、照れくさそうに顔を微かに紅くすると、控えめに微笑んだ。小動物のような彼の愛らしさに、Aは癒されるな……なんて思いながら、彼の頭を優しく撫でる。
｢ほら、行くよ。A！｣
｢あ、ええ。｣
のりかが呼びかけると、Aは慌てて立ち上がり、いつの間にかいなくなってしまった皆の背中を追いかける。
スタジアムの扉が開き、大きな歓声とライトが雷門イレブンを包み込んだ。
目の眩むような光の眩しさに、Aは手で顔を庇うように、光を遮る。
｢監督がいなくても、貴方達なら大丈夫よ。自信を持ってね。｣
｢A！サポート頼むな！｣
｢ええ、まかせて｣
これから試合へ向かう雷門イレブンにAが背中を押すように励ますと、明日人は白い歯をみせ笑った。
｢のりかちゃんもファイト！｣
｢うん！行ってくる！｣
グローブをはめるのりかの隣に歩み寄ると、Aはエールを送るように肩を叩く。
すると、のりかは屈託のない笑みを浮かべると、やる気に充ちた声で返事をする。
監督不在という前代未聞の状況下での試合……
(私がしっかりしなきゃね)
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シロナ(プロフ) - 愛音さん» リクエストありがとうございます！水神矢くんは、対王帝戦の前後で、雪乃ちゃんを精神的に支えます。絡みは、少し先のお話で予定しているので、お待ちいただければ幸いです！ (2019年3月20日 22時) (
レス) id: 02fecad83b (このIDを非表示/違反報告)
愛音(プロフ) - 水神矢成龍くんとの絡みをお願いします。 (2019年3月20日 21時) (レス) id: 95fbe585e8 (このIDを非表示/違反報告)
シロナ(プロフ) - あんさん» あんさん、リクエストありがとうございます。鬼道さんとは、星章対王帝の試合で沢山絡ませる予定です！せっかくの幼なじみ設定なので、日常での絡みも増やしたいと思っています(*´艸`) (2019年3月20日 11時) (レス) id: 02fecad83b (このIDを非表示/違反報告)
あん - 鬼道さんとの絡みをお願いします。(￣^￣ゞ (2019年3月20日 10時) (レス) id: 8ea3c89cfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sirona | 作成日時：2019年2月28日 20時
