Produce 101 love Japan！［短編集］

＊ 佐藤景瑚 ページ10

景瑚くんは、彼女さんに告白して、でも案の定木全くんに遮られてしまったらしい。


告白したのは、木全くんの向上心を高めるため、という上辺の理由はあったものの、ほとんど本心だったらしい。


「ここで泣くのはキマんないから、絶対誰にも見られない自信あったんだけどな、Aさんまさか裏口から下校してたとは笑」
「あ…私もここは人通り少ないので…。」


「毎朝、隣座ってるよね？」
「え？」
「電車、」
「そうですね、同じ方面みたいで…。」


私は高校のために家族でこっちに越してきたから、景瑚くんとは家がそこそこ近くても知り合いではなかった。
それからお互いに色々話して、
私はストーカーなんてことわかられないように、景瑚くんについては何も知らない設定で話を聞いた。


「ねぇ、好きな人とか居るの？」
「えッ？！えっと…えっと…」
「居なかったらさ、俺の事オトしてよ。」


俺の事、オトしてよ？


「あいつのこと、諦められるようにってのもあるけど。
話してみたら、Aさんに興味湧いてきた。」



私が、彼に振り向いてもらえるチャンスが、



まさかの所で舞い込みました。



「ねぇ、好きって言わせてみて。」


(ふざけて言ってるんじゃなくて至って真面目に言ってるんだよね…すき……。)

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